2012 Fiscal Year Annual Research Report
原子オーダ平坦な界面を有する3次元立体構造トランジスタの製造プロセスに関する研究
Project/Area Number |
22000010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大見 忠弘 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 名誉教授 (20016463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 哲也 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (00359556)
平山 昌樹 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (70250701)
諏訪 智之 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (70431541)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | MOSトランジスタ / 面方位 / ラフネス / プラズマプロセス / シリサイド |
Research Abstract |
任意のシリコン表面上に、ゲート絶縁膜とシリコンの界面が原子オーダで平坦になされた3次元立体構造MOSトランジスタを製造するプロセス技術を創出して、シリコン結晶の有する全性能を駆使することにより、超低消費電力で文字通り超高速動作するバランスドCMOSシリコン集積回路を創出することが本研究の目的である。これまでに、Si基板を超高純度Ar雰囲気中800℃以上で熱処理することにより、Si(100)表面の原子オーダ平坦化に成功している。(100)面では原子オーダで平坦化された超高純度Ar雰囲気中850℃の熱処理において、(551)面では極めて凹凸の激しい表面が形成された。平坦化温度を低温にしていくに従い、表面平坦性が向上し、超高純度Ar雰囲気中600℃の熱処理において、平均表面粗さRaが0.04 nm以下まで平坦化されることを見出した。すなわち、Si(551)表面はSi(100)表面と比較し、より低温でシリコン表面の平坦化が進行し易いことを意味しており、プラズマを用いてシリコン表面を活性化させることにより、低温でもシリコン表面の平坦化が実現可能であると考えられ、プラズマプロセスを用いたシリコン表面の平坦化のためのプラズマ条件を探索中である。また、超高速動作するバランスドCMOSシリコンLSIを実現するために、MOSトランジスタのソース/ドレイン電極におけるコンタクト抵抗を可能な限り小さくする必要がある。これまでに(100)面上には良好なシリサイドが形成され、10-10Ωcm2台の接触抵抗を実現しており、平成24年度は(551)面上における良好なシリサイド形成条件を探索した。その結果、特にシリサイド形成が困難であるn+領域において、Erと下地Siとの反応によって形成するErSixの組成が、Si(551)面上ではSi(100)面上よりSi密度が高いErSixが形成されている事を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究を達成するために、任意のシリコン表面を原子オーダで平坦化する技術が必須となるが、現在までに従来のMOSデバイスで使われるSi(100)表面の平坦化に加え(平成22年度)、本研究で必須となるSi(551)表面においても平坦化が実証できた(平成23~24年度)。さらに、(551)表面における良好なシリサイド形成への指針が得られた(平成24年度)。これらの実験結果から、当初の研究計画に沿って研究が進んでいると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度には、平成24年度から引き続き、915MHz金属表面波励起ダメージフリー高密度プラズマ装置を用いたXe/H2プラズマによるラジカル反応ベースの平坦化技術の開発を進め、デバイスレベルで平坦性の効果を実証する。さらに、本研究の目的である3次元立体構造MOSトランジスタの創出には、表面および側壁面が使われるため、3次元立体構造のシリコン表面に対してプラズマ平坦化技術を応用する。また、ダメージフリープラズマイオン注入を用いたMOSトランジスタの作製とその効果の検証について引き続き行う。さらに、任意の面方位のシリコン表面において、原子オーダで平坦なゲート絶縁膜/Si界面を有し、ダメージフリーイオン注入プロセスを用いて作製されたMOSデバイスの電気的特性と電気的信頼性が劇的に向上すること、およびそれらのばらつきが劇的に低減することを検証する。
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Research Products
(16 results)