2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22000012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 茂明 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (60204468)
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Keywords | エピゲノム調節因子 / ヒストンコード / 染色体構造調節 / 糖修飾酵素複合体 / 新規修飾酵素複合体 |
Research Abstract |
本研究課題では、転写制御を担うエピゲノム調節に焦点を絞り、新規エピゲノム制御因子複合体の同定、およびエピゲノムを制御する新たなタンパク修飾の同定を目的として研究を遂行している。当該年度の研究成果は以下のとおりである。 (1)新規翻訳後修飾に関わる新規酵素複合体の精製 新規酵素複合体の精製・同定を目的とし、核内受容体をベイトとした複合体精製、および酵素活性を指標とした精製からの複合体精製を並行して行っている。 まず、糖代謝に関与する核内受容体HNF4a、LXRをベイトとした精製を行った。それぞれの核内受容体の安定発現細胞株を樹立し、FLAG抗体によるタンパク質の濃縮、LC-MS/MSによる同定系を構築した。そこで、マクロファージ由来Raw細胞をLXR活性化リガンドで処理し、リガンド依存性にLXRに結合する因子群の同定を行ったところ、幾つかのリガンド依存的なLXRのコアクチベーターの同定に成功した。現在、これらの因子について酵素活性の検討を行っている。 第二に、核内での新規酵素を同定するためにHeLa細胞核抽出液より種々の酵素活性を指標とした分画・精製を行った。その結果、核内脱糖酵素を新たに同定することに成功した。この因子について、安定発現細胞株を樹立し複合体精製を行っている。LC-MS/MSによる同定の結果、現在までに複合体構成因子の候補群の取得に成功している。これらの候補因子の脱糖活性との関連について評価を行い、細胞内のどのような現象に関連するか解析を行っている。 (2)エピゲノム制御因子の活性調節を行う新規複合体の精製 エピゲノム制御因子の活性調節を担う新規複合体の精製では、ピストン脱メチル化酵素PHF2をベイトとした複合体精製により、白血病原因遺伝子である新規核内因子PHF6の同定に成功している。PHF6のPHF2活性への影響を現在評価中である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] A histone chaperone, DEK, transcriptionally coactivates a nuclear receptor.2010
Author(s)
Sawatsubashi, S., Murata, T., Lim, J., Fujiki, R., Ito, S., Suzuki, E., Tanabe, M., Zhao, Y., Kimura, S., Fujiyama, S., Ueda, T., Umetsu, D., Ito, T., Takeyama, K., Kato, S.
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Journal Title
Genes Dev.
Volume: 24
Pages: 159-170
Peer Reviewed
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[Journal Article] Testis-specific protein on Y chromosome (TSPY) represses the activity of the androgen receptor in androgen-dependent testicular germ-cell tumors2010
Author(s)
Akimoto, C., Ueda, T., Inoue, K., Yamaoka, I., Sakari, M., Obara, W., Fujioka, T., Nagahara, A., Nonomura, N., Tsutsumi, S., Aburatani, H., Miki, T., Matsumoto, T., Kitagawa, H., Kato, S.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci USA.
Volume: 107
Pages: 19891-19896
Peer Reviewed
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