2013 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質抑制性ニューロン皮質内分布とシナプス結合決定のメカニズム
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22220004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 富士夫 大阪大学, 生命機能研究科, 特任教授(常勤) (20089882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 康人 京都大学, 医学研究科, 医員 (10311309)
宋 文杰 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (90216573)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 子宮内電気穿孔法 / 内側基底核原基 / 尾側基底核原基 / nkx2.1 / Sp8 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまで主に子宮内電気穿孔法を用いて大脳皮質抑制性介在ニューロン(以下介在ニューロン)の標識を行ってきた。しかしながら、介在ニューロンには内側基底核原基由来のものと、尾側基底核原基由来のものとがあり、この両者に様々な違いがあることが知られている。したがって、両者を区別して解析することが出来れば、実験の精度が大幅に向上することが期待される。そこで、内側基底核原基には発現しているが、尾側基底核原基には発現していない転写因子nkx2.1に着目し、nkx2.1creマウスとresponderとしてAi9マウスをかけ合わせたマウスを作成し、それにGFP遺伝子の子宮内穿孔を適用することにより、両者の区別を試みた。また、それに加え、尾側基底核原基由来のものに関してはセロトニン受容体3a発現マウスを利用することが困難となったため、別の方法を用いることにした。具体的には尾側基底核原基由来の細胞は転写因子Sp8を発現していることに着目し(Ma et al., Cerebral Cortex, 2012, 22:2120)、GFP遺伝子の子宮内穿孔によって標識を行った標本を抗Sp8抗体を用いることにより標識した。これにより、介在ニューロンの皮質への侵入パターンを両者を区別して解析することが可能となった。その結果、内側基底核原基由来のものは主として中間帯/脳室下帶を通って皮質に侵入するものの、その時期が早いため、中間帯/脳室下帶と辺縁帯の分離が不十分なため、その先頭部では辺縁帯に到達すること、それに対して尾側基底核原基由来の介在ニューロンは先ずはじめに中間帯/脳室下帶に入り、その後法線方向への移動によって皮質板や辺縁帯に進んで行くことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内側基底核原基由来の介在ニューロンと尾側基底核原基由来の介在ニューロンを区別して解析することに成功し、その両者の違いを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究では、nkx2.1creマウスとresponderとしてAi9マウスをかけ合わせたマウス脳を固定して解析を行ったが、これを用いてライブイメージングをおこなうことも可能である。また尾側基底核原基由来の介在ニューロンに関してはセロトニン3A受容体特異的にGFPを発現するマウスを用いることでライブイメージングをおこなうことが困難となったため、固定標本にSp8抗体を適用することにより解析を進めていきたい。
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Research Products
(5 results)