2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジア・太平洋価値観国際比較調査-文化多様体の統計科学的解析
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22223006
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
吉野 諒三 統計数理研究所, 調査科学研究センター, 教授 (60220711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 隆裕 統計数理研究所, 調査科学研究センター, 准教授 (00270413)
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Project Period (FY) |
2010-05-31 – 2015-03-31
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Keywords | 国際比較 / アジア・太平洋調査 / 文化多様体解析 / 信頼感 / 生きがい / お化け調査 / 統計的標本抽出調査 / 国民性 |
Research Abstract |
本研究の目的は以下のとおりである。 a)アジア太平洋諸国の人々の意識構造について統計科学的標本抽出法に則った面接調査を遂行する。b)この国債費カウデータと、「日本時の国民生」調査の時系列データを行楽させる。c)収集した「アジア太平洋価値観国際比較査」の情報をもとにデータ・ベースを作成し、コンピューター・ネットワーク等を利用して世界へ一般公開する。 この中で主要な作業の1つは、統計的に厳格な標本抽出法に基づいて、日本を含むアジア・太平洋の各国・地域で、意識調査を遂行し、回収調査データを整備したうえで報告書を作成し、国内外の大学や研究機関へ配布する。詳細なデータ解析は、全ての調査完了(2014年度)以降、長期にわたってわれわれの調査チームのみならず、統計数理研究所を中心とする広範な共同研究として遂行されるべきであるが、基本調査集計データに関しては、整備後速やかに統計数理研究所・調査研究リポートとして刊行配布し、統計数理研究所WEB上でも公開し、官民学の各方面での利用に供している。 平成24年度は、特に、韓国、シンガポールおよびオーストラリア調査のために、前年までと同様に、必要な検討作業の後、面接調査の遂行、データクリーニングを経て、報告書を作成している。オーストラリアは、その国土の特異性に配慮を施し、より現実的で適正な確率的標本抽出方法の具体策を現地調査機関と検討の上決定した。シンガポールとオーストラリアでは、citizenではないpermanent residentの著しい増加があり、調査対象に含めるか否かの検討の結果、通常の現地での世論調査に合わせ、含めることとした。 調査及び集計作業は完了しているが、報告書の発刊と配付は次年度の前半へ繰り越された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度のシンガポール、オーストラリア、韓国での面接調査は、現地の調査機関の作業において、調査の完了、完了後のデータの確認作業等に1,2週間程度ではあったが、遅れが見られた、そのため、当方での最終的なデータークリーニングや集計作業に遅延を及ぼした。しかし、作業全体を俯瞰して、概ね順調であり、集計後の調査リポートの発刊は次年度の初めに持ち越されたが、これも速やかに発刊作業と国内外への配布作業をすsmることに大きな問題はないであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、インド調査のために、必要な検討作業の後、面接調査を遂行する。他方で、タイ、マレーシア、フィリピン等の東南アジア各国の都市と地方の一部における面接調査を、統計技術的な問題やテロ等の治安問題を勘案しながら、小規模でも可能な範囲で遂行することを検討する。これらの海外調査に並行して、「第13回日本人の国民性調査」を遂行する。これは、国際比較版の22年度日本調査とリンクさせることにより、調査データの空間的解析と時間的解析の比較の要となる。 平成26年度は、以下のように22年~25年度に収集した各国の調査データを総合的に分析し、最終報告書の作成と調査データ公開を中心として作業する。 1)「アジア・太平洋価値観国際比較調査」最終報告書用分析を進める。2)前年度に遂行した「第13回日本人の国民性調査」の詳細な時系列解析を進める。 3)上記の国際比較と時系列比較を交絡させ、各国の人々の意識構造の安定性と変容を浮き彫りにする。特に、各国の「信頼感」のあり方に焦点を当てた分析報告書をまとめる。4) 「アジア・太平洋価値観国際比較調査」データのコンピューター・ネットワーク等を利用した公開作業を推進させる。同時に、国内外での学会やマスコミを通じて、最終的研究成果の発表を行う(注. 各国の調査データの解析結果の発表は、毎年、国内外の学会にて発表する)。状況に応じて、各国のデータ・アーカイブを通じたデータ公開の方策も考慮する。5)「アジア・太平洋価値観国際比較調査」総合報告書をまとめ、統計数理研究所 リポート等の形で発刊し、広く国内外に配布する。 最終的には、当初計画通りに、本計画を完了できると見通している。
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Research Products
(34 results)