2010 Fiscal Year Annual Research Report
半導体多層配線のプロセス限界を超越する拡散バリア層の開発原理
Project/Area Number |
22226012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小池 淳一 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10261588)
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Keywords | 銅合金 / 薄膜 / 配線 / 半導体 / 界面 / 電界促進拡散 / 対数成長則 |
Research Abstract |
初年度に調査する合金として、バリア層自己形成の研究において最も多く研究が行われ、かつ、次世代デバイス用配線材料の二大有力候補と目されているCu-Al,Cu-Mn合金を選択し、スパッタ法によりSiO_2付きSiウェハー表面に成膜した。得られた試料を超高真空熱処理炉(背圧10^<-7>Pa)内で200℃~400℃の温度範囲において10分~60分の時間範囲で熱処理を行った。熱処理前後の試料に関して断面TEMを用いて界面反応層の厚さを測定し、それぞれの合金とSiO_2層との反応挙動を調査した。その結果、いずれの合金においても、界面層の厚さは熱処理時間の対数に比例して増加した。この結果は、電界促進拡散による成長機構を示している。また、Cu-Al合金の界面層の成長はCu-Mn合金に比べて非常に低速度であった。温度依存性の結果を対数成長則の理論式に基づいて成長挙動を解析したところ、界面に形成された電界強度がCu-Al合金において1.0MV/cm、Cu-Mn合金において2.9MV/cmであることが判明し、電界強度の強さと成長速度の関連性が明らかになった。しかし、SiO_2層がTEOS前駆体より形成されており吸湿性をゆうするために、SiO2中の水分が界面反応に寄与した可能性があり、定量評価に難点がある。次年度は基板の水分を脱離するための前熱処理を行い、水分の影響を除去して詳細な研究を行う必要がある。
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Research Products
(27 results)