2014 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア膜を舞台としたタンパク質の交通管制機構の解明
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22227003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
遠藤 斗志也 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (70152014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 康 山形大学, 理学部, 准教授 (50631876)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / TOM複合体 / 酵母 / 部位特異的光架橋 / Tom40 / Om45 / Nアンカー型膜タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリア外膜のTOM複合体は,約1000種類ものミトコンドリアタンパク質の入り口として機能する「タンパク質専用の外膜透過装置」である。しかしTOM複合体は高分解能の精密構造がいまだに決定されておらず,各タンパク質がどのように集合して複合体をつくり,各タンパク質がどのように前駆体タンパク質を効率よく膜透過させるかなどの問題は未解決であった。今回,in silicoの構造予測とin vivo部位特異的光架橋法を組み合わせて, TOM複合体のサブユニット間相互作用をマッピングし,複合体の全体構造を明らかにした。複合体の中心因子Tom40がつくる円筒構造の内側は,前駆体タンパク質が外膜を透過するための通り道として機能し,プレ配列を持つ前駆体およびプレ配列を持たない疎水性前駆体用に,別々に最適化された通り道が用意されていた。Tom40のN末端領域は円筒構造内を貫通して膜間部側でシャペロンタンパク質を集め,疎水性前駆体を効率良く受け渡していた。さらにTOM複合体にはTom40から成る孔が3つの完成型と,孔が2つの準備型の2つの状態があり,それらを可逆的に変換することで新しいTom40を古いTom40と入れ替え,完全な機能をもつ複合体を維持していることが示唆された。こうして,TOM複合体が多様な前駆体タンパク質を効率よく取り込むための膜透過装置として働く構造的基盤が明らかになった。 一方で,外膜のαヘリックス型膜タンパク質の局在化経路については,まだ不明なことが多い。Nアンカー型外膜タンパク質Om45は,サイトゾル側から特定の自発的にN端側膜貫通配列により外膜にアンカーされると考えられていた。しかし今回,Om45がまずTOM40複合体を介して外膜を通過し,続いて膜間部側から外膜に挿入されること,この経路は内膜TIM23複合体と内膜の膜電位を必要とすることを見出した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Molecular architecture of the active mitochondrial protein gate2015
Author(s)
T. Shiota, K. Imai, J. Qiu, V. L. Hewitt, K. Tan, H. Shen, N. Sakiyama, Y. Fukasawa, S. Hayat, M. Kamiya, A. Elofsson, K. Tomii, P. Horton, N. Wiedemann, N. Pfanner, T Lithgow, T. Endo
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Journal Title
Science
Volume: 349
Pages: 1544-1548
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Ubiquitin is phosphorylated by PINK1 to activate parkin2014
Author(s)
F. Koyano, K. Okatsu, H. Kosako, Y. Tamura, E. Go, M. Kimura, Y. Kimura, H. Tsuchiya, H. Yoshihara, T. Hirokawa, T. Endo, E. A. Fon, J. F. Trempe, Y. Saeki, K. Tanaka, and N. Matsuda
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Journal Title
Nature
Volume: 510
Pages: 162-166
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 小胞体分子シャペロンによる植物有性生殖過程の核膜融合の制御2015
Author(s)
西川周一,丸山大輔,山口友輝,東山哲也,遠藤斗志也
Organizer
BMB2015(第38回日本分子生物学会年会・第88回日本生化学会大会合同大会)ワークショップ「受精を支える分子とそれを取り巻く分子環境」
Place of Presentation
神戸ポートピアホテル,神戸国際会議場,神戸国際展示場,神戸商工会議所(兵庫県・神戸市)
Year and Date
2015-12-01 – 2015-12-04
Invited
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