2010 Fiscal Year Annual Research Report
MENDで拓く遺伝子治療への道:遺伝子の運び屋からナノマシンへ
Project/Area Number |
22229001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
原島 秀吉 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (00183567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 英万 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (80344472)
紙谷 浩之 愛媛大学, 理学部, 教授 (10204629)
小暮 健太郎 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (70262540)
渡慶次 学 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60311437)
篠原 康雄 徳島大学, ゲノムセンター, 教授 (60226157)
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Keywords | ナノマシン / 細胞内動態制御 / パッケージング / 核送達 / KALA / ミトコンドリア送達 / 機能性核酸 |
Research Abstract |
新規パッケージング法については、モノカチオニックデタージェント(MCD)を用いた新規パッケージング法により、1枚膜パッケージング法を確立した。さらに、バイセル(脂質ナノディスク)に着目し、負電荷を有するバイセルの調製法を確立することに成功した。ナノパッケジング法に関しては、MENDのパッケージングの評価を目的として、キャピラリーゾーン電気泳動と誘電泳動の原理に基づいた手法について検討した。 核送達においては、機能性素子KALAをT-MENDに導入することにより、樹状細胞においてリポフェクタミンよりも高い遺伝子発現および抗原提示を実現した。KALAのスイッチ機能による遺伝子発現上昇は細胞内動態改善以外の要因であり、マイクロアレイを用いた解析の結果、KALAの発現促進にはSTATの活性化が関与している可能性が示唆された。 核内動態制御においては、GAL4とVP16の融合蛋白質(activator)を用いる自己活性化システムを構築した。その結果、reporterプラスミドDNAの単独投与に比べて数十倍のルシフェラーゼ活性が観察された。このシステムにインスレーター配列を加えることにより、ルシフェラーゼ活性がさらに増強された。 ミトコンドリア(MT)への送達においては、MITO-PorterによるMtマトリクス送達の可能性を検証し、MITO-PorterはMt低融合性キャリアよりも高い蛍光強度を示し、Mtマトリクス送達が可能である事が示唆された。ミトコンドリアへの特異的送達のメカニズム解明を目的とし、純化したミトコンドリア内外膜標品の調製とそのキャラクタリゼーションを行った。 ミトコンドリアを標的とするアプタマーの探索においては、MTの単離法を確立し、さらに、化学修飾RNAライブラリーの調整法を確立した。その結果、ライブラリーの回収に成功し、本方法でセレクション可能であることが示された。
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Research Products
(6 results)