2014 Fiscal Year Annual Research Report
クロトーファミリーの分子機能解明を基盤とした代謝の臓器相関に関する研究
Project/Area Number |
22229003
|
Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
鍋島 陽一 公益財団法人先端医療振興財団, その他部局等, センター長 (60108024)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 恒常性 / レクチン / 結晶構造解析 / クロトー / コレステロール代謝 / HNK-1糖鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
α-Klotho遺伝子変異マウスの発見とその原因遺伝子の同定により単一遺伝子の変異により多彩なヒト老化類似症状が起こることが明らかとなり、老化研究に大きなインパクトを与えた。本研究ではα-Klotho、相同分子であるβ-Klothoの分子機能の解明を進め、以下の結果を得た。(1)α-Klotho はβグリコシダーゼのホモログであり、極めて弱いがグルクロニダーゼ活性を示すことから、酵素として機能する可能性と糖鎖結合タンパクとして機能する可能性が示唆された。そこで結合分子の糖鎖の構造と機能を調べたところ、FGF23 には末端にグルクロン酸をもつ新規O型糖鎖が付いていること、FGFR1、NaK-ATPase β-サブユニット、その他のα-Klotho 結合タンパク質のN 型糖鎖にはHNK-1 抗原糖鎖(グルクロン酸修飾)が付いていること、また、糖鎖がα-Klotho の糖鎖認識ドメインに結合することにより安定な複合体形成をもたらすことを明らかにした。更にα-Klotho の結晶構造解析とその分子動力学的解析、蛋白質と糖鎖のドッキングシミュレーション解析を駆使することにより、(2)蛋白間相互作用における糖鎖の新たな機能を解明し、(3)α-Klotho はグルクロン酸糖鎖/HNK-1 糖鎖抗原を認識、結合する新規レクチンであることを発見した。これらの成果は蛋白質科学・糖鎖科学に大きく貢献するものである。また、(4)カルパイン1阻害剤の投与により多様な老化類似変異表現型がレスキューされることから、重要な創薬ターゲットであることを示し、加齢関連疾患の治療法開発に大きな手がかりを与えることとなった。一方、(5)肝臓におけるβ-Klothoの機能を解明し、コレステロール代謝のロバストネスを証明すると共に、胆汁酸の過剰合成が体重減少の要因でないことを明らかにした。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)
-
-
[Journal Article] Reduced Renal α-Klotho Expression in CKD Patients and Its Effect on Renal Phosphate Handling and Vitamin D Metabolism.2014
Author(s)
Sakan H, Nakatani K, Asai O, Imura A, Tanaka T, Yoshimoto S, Iwamoto N, Kurumatani N, Iwano M, Nabeshima Y, Konishi N, Saito Y.
-
Journal Title
PLoS One
Volume: 9
Pages: e86301
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-