2012 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンナノディスクアレイ構造を用いた知能情報処理デバイス・回路の開発
Project/Area Number |
22240022
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
森江 隆 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (20294530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒川 誠二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30323108)
高橋 庸夫 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (90374610)
古川 徹生 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (50219101)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナノディスクアレイ構造 / スパイキングニューロン / CMOSデバイス / FinFET / ゆらぎ |
Research Abstract |
1) 昨年度に引き続き,独立行政法人産業技術総合研究所の協力を得て,FinFETと自己組織化プロセスによるナノディスクアレイ構造を結合するための製造プロセスを研究した.自己組織化プロセスのためのフェリチン溶液塗布をFinFET作製後にウェハ全面に均一に行うためには,完全にチップ表面を平坦化する必要があり,そのためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術が鍵となった.今年度の試作では,FinFETの周辺にダミーパターンを形成することで,孤立FinFET周辺でのCMPでの過研磨を防止し,SEM観察によりフェリチン高密度配置を確認した.その他,各製造プロセスで条件出しを行いつつ,試作を進めた. 2) ゆらぎ機能付きの積分発火型スパイキングニューロンモデルを実現することを目標に,ナノディスクアレイ内の電子ホッピング伝導を『ゆらぎ付きの高抵抗機能』として利用して,それに結合したFinFETのゲート容量との組み合わせでRC回路を構成する構造を検討した.設計した3次元構造から静電容量値を抽出し,単電子回路シミュレーションで動作を検証した. また,単電子デバイスの高速動作性に関して,単電子デバイス独特の整流作用に注目した新たな評価方法を考案し検証した.単電子転送デバイスでは,電子の伝播にはCRで決まる遮断周波数は存在せず,トンネル現象のみで決まる電子伝播を考慮すればよいという知見を得た. 3) 研究中のナノ構造での実現が有望視されている情報処理モデルとして,高階SOMの理論的確立に取り組み,高階SOMが形状空間論の工学的実装であることを示すとともに,実用性の高い形状空間法として工学実現した.これは形状空間に限らず,高階SOMによる知的情報処理原理の普遍的理論基盤につながるものである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度,東日本大震災と原発事故の影響で産総研での試作開始が遅れたことが影響し,また極微細トランジスタであるFinFETと全く新しい製造技術を用いたナノディスクアレイ構造の結合という難易度の高い製造方法を開発しているため,製造工程の各所で問題が発生し,その解決に時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
デバイス試作は最終段階にさしかかっており,試作完了を急ぐと共に,デバイス測定をすぐに開始し,製造法に問題を見出した場合は,直ちに改良法を検討し再試作を行い,デバイス測定までを行うことで,当初計画を達成することとする.
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Research Products
(22 results)