2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22240034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 富士夫 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (20089882)
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Keywords | 大脳皮質 / 抑制性ニューロン / 移動 / 多様性 / 発生 / ランダムウォーク / 辺縁帯 |
Research Abstract |
大脳皮質によって担われる高次機能は、興奮性と抑制性ニューロンで構成される神経回路の働きに依存する。皮質を構成する神経細胞のうち、後者の占める割合は2割程度であるものの、形態的にも、電気生理学的にも、分子発現、そして脳内分布パターンにおいても極めて複雑で多様である。介在ニューロンの多様性やそれによって形成される回路の複雑さは、大脳皮質の多様な機能の発現にとって極めて重要と考えられるものの、介在ニューロンによって形成される局所回路は極めて複雑であるため、現在でもその機能の全容の解明には至っていない。その機能の全容の解明には至っていない。本研究では介在ニューロンの移動の終了と最終分布位置決定の機構を解明するとともに、それを切り口として多様性出現の機構の解明を目指す。特にシナプス活動を含む還境要因による影響を想定し、その関与の有無を検討することを目的とした。本研究の実施期間は二ヶ月であったが、抑制性ニューロンが皮質板へおりる際の基質を調べたところ、血管でもnestin陽性細胞でもないらしいことが判明した。
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