2010 Fiscal Year Annual Research Report
リハ訓練効果を血清プロテオームおよび血中遊離アミノ酸解析で評価する研究
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22240067
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
別府 英博 (別府 秀彦) 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 准教授 (30142582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 晶子 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助教 (90396838)
林 宣宏 東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (80267955)
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Keywords | 脳卒中回復期リハビリ / リハ運動訓練 / 生体成分 / 低侵襲 / 微量検体分析 / 質量分析 / 遺伝子産物 / アミノ酸 |
Research Abstract |
『リハ訓練患者に有用な訓練効果指標マーカーを生体成分から得ることを最終目的』とする研究を(1) リハビリ訓練効果と経時的血漿中タンパク成分の動向との関係(2) リハ患者及び疾患モデル動物に行うリハ訓練の効果を生体成分から評価する解析法の確立の研究課題で、回復期リハ病棟の訓練患者に2回の採血(入院直後-退院直前)で分析可能な解析法の検討を行った。我々は先行研究で、2次元電気泳動のプロテオーム解析法により、同試料血清からいくつかのタンパク情報を得ることができたが、訓練効果に連動する特異的成分はなお検索中である。一方HPLCの10分の1の分離時間を特徴とする、UPLC法は短時間で血中・尿中の遊離アミノ酸の分離ができる。これまでスポーツ科学では散見される運動とアミノ酸代謝の報告に対し、リハ領域で、これまでに検討されていない血中遊離アミノ酸の動態を検証する新知見が得られる可能がある。しかもプロテオーム解析で出現した遺伝子産物を見ると、それらの代謝に関連するアミノ酸の増減の違いも想定された。以上のことから、リハ訓練患者の血中遊離アミノ酸成分名を正確に決める必要にせまられたので、当該研究において質量分析器の導入をはかり、研究成果を高めることにした。その結果、UPLCによる分離時間とフォトダイオードアレイ(PDA)により同定されたグリシン、イソロイシン、アスパラギン酸などが日常生活動作(ADL)のFIM効果と相関が認められ、さらにこれらは、本研究課題による質量分析装置.(UPLC-SQD/MS)で、決定された。なお未知物質の中にも、変化する成分が認められたことから、現在質量から、成分の同定を進めている。このように生体微量成分の解析法を構築しつつ、リハビリ訓練効果を評価するマーカーを見つけるための実験を進めているところである。
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Research Products
(11 results)