2010 Fiscal Year Annual Research Report
多点観察による身体活動・運動量、体力と健康事象に関する運動疫学研究
Project/Area Number |
22240073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
熊谷 秋三 九州大学, 健康科学センター, 教授 (80145193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 裕 九州大学, 医学研究院, 教授 (80161602)
上園 慶子 九州大学, 健康科学センター, 教授 (00168618)
内藤 義彦 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (90388801)
長野 真弓 京都文教大学, 臨床心理学部, 准教授 (10237547)
山津 幸司 佐賀大学, 文化教育学部, 講師 (90299579)
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Keywords | 生活習慣病予防 / 介護予防 / 身体活動・運動量 / 多点前向き研究 / 加速度計 / 地域一般住民 / 勤労者 / メンタルヘルス |
Research Abstract |
わが国の生活習慣病予防研究のみならず介護予防研究領域においても、運動疫学研究に基づく証拠は不足している.欧米では、生活習慣病の罹患率および死亡率、さらにうつ、認知症や認知機能低下への身体活動・運動の影響に関するメタ分析などにより、運動の有効性が実証されつつある.しかしながら、多くの疫学研究では、運動などの暴露指標の測定はベースライン調査での1回の測定成績に基づいてのみ解析されている場合が殆どであり、暴露指標の経時的変化(多点観察)を独立変数とした疫学研究は、その多大な労力のために世界的にも殆ど報告されていない。本研究は、各種のヘルアウトカム(うつ状態、認知機能低下、メタボリックシンドロームなど)の発現に及ぼす多点観察された身体活動・運動の関連性について前向き研究手法を用い検討する大規模運動疫学研究である.平成22年度は、3つのコホート研究の構築を行った。久山研究は40歳以上の全町民(約3500人)を対象とした50年に及ぶ生活習慣病の罹患および認知症発現をアウトカムとした世界的な前向きコホート研究である。ここでは、身体活動・運動量の調査を実施した。大宰府研究は、65歳以上の地域在住高齢者を対象とした前向きコホート研究である。アウトカムは、メンタルヘルス(うつ、閉じこもり、認知機能)である。身体活動・運動量は、三軸加速度計を用いて調査している。現在までに約800名の調査が終了した。職域研究では、2つの会社を対象としたコホートの設定を継続している。メインアウトカムは、メタボリックシンドロームとうつ症状である。既に、700名以上の調査が終了している。コホート設定が終了している場合は、繰り返し測定を継続すると共にアウトカム評価指標の継続的な収集を行っている。全てのコホート設定はスムーズに進んでおり、当初の研究計画以上の成果が上がっており、極めて良好であると自己評価している。
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Research Products
(43 results)