2012 Fiscal Year Annual Research Report
食品ゲルの咀嚼過程におけるフレーバーリリースと食品ゲルの構造・物性との関係の解明
Project/Area Number |
22240076
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西成 勝好 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 名誉教授 (10254426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神山 かおる 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品機能研究領域, 上席研究員 (00353938)
山田 恭正 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (20200751)
松川 真吾 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (30293096)
森高 初恵 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (40220074)
菊崎 泰枝 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (60291598)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | フレーバーリリース / 甘味強度 / 塩味強度 / エステル / 圧縮 / 破断挙動 / 時間-強度法 / GCMS |
Research Abstract |
ショ糖および寒天濃度の異なる各種寒天ゲルの一軸圧縮による破壊で放出されたショ糖量を簡易糖度計およびHPLCで定量した。ショ糖濃度が20wt%以下の場合は、ショ糖を寒天の溶解後に加えないと、ゲル強度が減少する現象が見られた。寒天およびショ糖濃度の増加に伴いゲル強度は増加し、ショ糖の放出率は寒天濃度の増加に伴い減少した。また、徐冷ゲルと急冷ゲルを比較すると、徐冷ゲルの方がゲル強度が大きくなったが、ショ糖の放出率には有意差が認められなかった。 寒天・ショ糖ゲルの訓練パネルによる甘味感覚の時間-強度法による官能評価を行った。ショ糖濃度が高い程、甘味の最大強度が高く、そこに至るまでの時間が長く、甘味強度-時間曲線下の面積が増大した。一方、寒天濃度が高い程、ショ糖濃度が同じでも甘味が弱く、最大強度を感じる時間が遅く、味を感じている時間には寒天濃度の影響が認められなかった。 食塩を含む寒天ゲルに垂直応力を加えるに従い、食塩の放出量は増え、亀裂が入るまでの大変形下ではさらに放出量が増えた。MRIでは、試料内部の亀裂を確認することは出来なかった。大きさと分子量の異なるアガロースゲルを用いて、塩味強度を評価した結果、小さいゲルは大きいゲルよりも少ない咀嚼回数で塩味強度が増加し、低分子量のアガロースゲルの方が塩味強度が高かった。 バナナの主要な香気成分(鍵化合物)である4種のエステルを含む合計21種のエステルを添加したショ糖含有寒天ゲルを密閉容器で窒素気流下、37℃でホモジナイズし、リリースされたフレーバーをGCMSで分析した。GCMS分析による結果ではエステル分子の炭素数が多いほどリリース量が減少する傾向が見られた。このことからエステルのリリースは疎水性のみならず、分子サイズや、炭素鎖が直鎖状か分岐状かという構造の違いに起因していると考えられた。またTIC保持時間とリリース率の3次近似式を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(53 results)
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[Presentation] 拡散
Author(s)
松川真吾
Organizer
第34回高分子と水・分離に関する研究会講座
Place of Presentation
東京工業大学
Invited
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