2012 Fiscal Year Annual Research Report
高炉カーボンニュートラルへのバイオマス高度利用に関する研究
Project/Area Number |
22241020
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
清水 正賢 九州大学, 鐵鋼リサーチセンター, 特命教授 (30325500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 敬之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50150496)
大野 光一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50432860)
国友 和也 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30373806)
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Project Period (FY) |
2010-05-31 – 2013-03-31
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Keywords | 高炉 / バイオマス / カーボンニュートラル / 高度利用 |
Research Abstract |
カーボンニュートラルである木質バイオナス(木炭)と石炭からなるセミコークス(木炭10%+石炭、木炭20%+石炭、木炭30%+石炭、木炭40%+石炭、石炭のみ)を、石炭の乾留条件を変化させて作製した。製造条件は、予め石炭をAr雰囲気中1173Kで1時間乾留して粉砕し、木炭およびアスファルトピッチと混合して1173Kで30分間乾留した場合、石炭と木炭を混合し1173Kで30分間乾留した場合、さらに1273Kで30分間乾留した場合の3水準とした。それらの条件で製造したセミコークスのガス化速度、圧潰強度を測定した結果、以下の知見を得た。 1)セミコークスの製造条件によらず、ガス化温度が高くなるほど、またコークス中の木炭の配合量が増えるにつれて、ガス化速度は上昇することが分かった。また、予め石炭を乾留して製造したセミコークスのガス化速度は、石炭と木炭を混合後乾留したそれよりも速いことが分かった。これは、石炭と木炭を混合後乾留した場合は、石炭の溶融・固化(コークス化)により木炭との密着性が増加するため、試料の気孔率が予め石炭を乾留して製造したセミコークスよりも小さくなったためであると考えられる。 2)セミコークスの強度は、1273Kで乾留した試料が一番大きく、予め石炭を乾留した試料と1173Kで乾留した試料の強度はほぼ同程度であった。また、セミコークス中の木炭の配合量が多くなるとすべての製造条件で圧潰強度は小さくなることが分かった。さらに、予め石炭を乾留して場合と1173Kで乾留した石炭のみの試料の圧潰強度は約220(N/cm^2)、1273Kで乾留した石炭のみの試料の圧潰強度は約820(Nlcm2)で約4倍の差があったが、木炭配合量40%の試料では製造条件によらずほぼ同程度の強度となった。これは、接合材として木炭間に存在する石炭の量、すなわちコークス化中の液相の量が減少したことによるものと考えられる。
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Research Products
(4 results)