Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 光雄 財団法人日本モンキーセンター, 所長 (50115789)
寺嶋 秀明 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (10135098)
池谷 和信 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (10211723)
北西 功一 山口大学, 教育学部, 准教授 (80304468)
小松 かおり 静岡大学, 人文学部, 教授 (30334949)
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Research Abstract |
2011年度は,本研究課題(5年計画)の2年目である。初年度は,内戦により人類学的な調査が中断していたコンゴ民主共和国に研究者を投入し,生態人類学的研究の本格的な再開をめざしたが,2年目にはその延長として,さらに新たな研究者を派遣し,おおむね順調な調査の展開をみた。 具体的には,研究代表者の木村大治が,調査全体のアレンジメントとともに,生計活動に関する記録ノート留め置き調査を継続した。研究協力者の増田弘は,これまで個人的におこなっていたコンゴ川水系の漁撈活動調査の知識を生かして,調査地ワンバの漁携活動の同行調査をおこない,具体的な漁撈活動とその位置の記載,漁獲量の計測をおこなった。研究協力者の山口亮太は,長期間現地に滞在し,一日あたり数家族を対象として,タンパク質性食物を含む,家に持ち帰られた食料の重さをすべて計測するという調査をおこなった。この調査は,本研究課題の開始以前におこなわれた,記録ノート留め置きによる食料獲得量の調査を補完する重要なものである。また上記3人は,調査地に入る際,コンゴ河を遡るバンダカーワンバ間の12日間にわたるボートトリップをおこない,河川沿いの人々の生業活動,森林伐採等に関するデータを収集した。 研究協力者の松浦直毅は,2010年度の調査を踏まえ,現地ローカルNGOの活動調査をおこなった。その過程で,彼らと協同して,実験的ブタ飼養のプロジェクトを立ち上げた。その活動の推移は,3年目以降に継続して観察していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画1年目に開始したコンゴ民主共和国の村落におけるタンパク質獲得の調査は,2年目において新たな調査者を投入して調査を継続した結果,おおむね期待どおりのデータが集まりつつある。一方,コンゴ民主共和国において,調査地に入る交通費等が多額となったため,他地域の調査が手薄になり,比較データの取得を他の調査プロジェクトに頼らねばならない状況である。
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