2011 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの書道史における料紙と書風に関する総合的研究
Project/Area Number |
22242006
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
島谷 弘幸 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 副館長 (90170935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神庭 信幸 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・保存修復課, 課長 (50169801)
高橋 裕次 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部・博物館情報課, 課長 (00356271)
富田 淳 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・列品管理課, 課長 (20227622)
和田 浩 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・保存修復課・環境保存室, 主任研究員 (60332136)
赤尾 栄慶 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部, 上席研究員 (20175764)
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Keywords | 装飾料紙 / 書風 / 書跡 / 紙質 / 博物館 / 国際研究者交流 / 韓国 |
Research Abstract |
本研究では、料紙に装飾がほどこされた古筆(主に和歌を書いた筆跡)、写経(装飾経)を中心とする書の作品について、一字一字の書の特徴を調査するとともに、料紙装飾に関する科学的調査、書かれた内容に関する文学的・歴史的調査などを実施する。個別の作品を人文・自然諸科学の方法によって総合的に分析し、歴史的に位置付け、文化史的意義を明らかにすることを目的とする。 本年度は、東京国立博物館、京都国立博物館、九州国立博物館が所蔵する対象作品の調査を中心に、日本国内・海外(アメリカ・クリーブランド美術館、フランス・ギメ美術館等)に所在の対象作品の調査を実施した。また、分割された石山切(いしやまぎれ)の所在確認をはじめとする古筆切に関する所在確認作業を進め、調査も行った。さらに、書に関係する関連資料の一覧データを作成し、必要に応じて本文をデータ化、絵図をデジタルカメラによって撮影し、デジタル・データの収集をはかった。料紙の科学的分析の結果についてもデータ化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東京国立博物館をはじめとする国内での調査、アメリカほか国外での調査をほぼ当初計画の通りに進めることができた。調査をさらに深化させた「石山切」など古筆切の所在調査も順調に進めている。それらの調査結果も、調査終了後に随時デジタル・データ化を進めることができたため、おおむね順調といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査結果をデジタル・データ化して蓄積してきているが、統合的なデータベースを作成する必要性が出てきている。個別のデータが膨大な量になってきているため、研究代表者のみならず、分担者、協力者が閲覧しやすいデータベース作成を緊急課題としたい。内部閲覧用データベースを将来的には公開できるように進めていきたい。
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Research Products
(12 results)