2011 Fiscal Year Annual Research Report
宗家文書を素材とした分散所在大名家史料群の総合的研究
Project/Area Number |
22242016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鶴田 啓 東京大学, 史料編纂所, 教授 (10172066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 伊徳 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90143536)
渡邉 正男 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (80230994)
木村 直樹 東京大学, 史料編纂所, 助教 (40323662)
荒木 裕行 東京大学, 史料編纂所, 助教 (70431799)
福留 真紀 長崎大学, 教育学部, 准教授 (60549517)
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Keywords | 史料学 / 日本史 / 大名 / 文書群 |
Research Abstract |
本研究で主な対象とする旧対馬藩宗家文書は、現存している近世の大名家文書群としては有数の規模を持っている。また、規模の大きさのみではなく、多数の機関に分散して所蔵されていること、江戸藩邸・国元藩庁・釜山和館といった、文書を作成した藩の機構に即した形で文書がまとまって残されていることも特徴としてあげることができる。そこで本研究では、文書の全体像を把握し、史料学的検討を行うこととともに、対馬歴史民俗資料館の宗家文書(宗家文庫史料)のデータベース化を推進し、宗家文書各所蔵機関データベースの横断検索システム構築を行うことを研究の目的としている。 平成23年度においては、第一に、22年度開発の研究用システムに史料画像表示機能を追加し、システムの使い勝手を向上させた。第二に、対馬歴史民俗資料館に設置したデータベースサーバー上に目録データを追加して、館内検索と横断検索(東大史料編纂所・国立国会図書館・対馬歴史民俗資料館所蔵分)の運用を行った。これにより、同館宗家文庫史料のデータベース化推進をはかることができた。第三に、九州国立博物館と協議の上、本科研研究用システム(東大史料編纂所・国立国会図書館・対馬歴史民俗資料館所蔵分)から同博物館宗家文書データベースへの検索を可能にする横断検索機能開発に取り組んだ。その結果、九州国立博物館側のシステムに変更を加えることなく、横断検索においておおむね期待通りの動作(検索結果)が得られた。これにより、相手方データベースがWEBブラウザ用の一般的インターフェイスを持っていれば、相手方のシステムに変更を加えることなく横断検索の対象範囲を広げることが可能であることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
宗家文書の史料学的検討については今後の研究に待つ部分があるが、データベース化推進や横断検索機能の構築については順調に進んでいるので、全体としておおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、宗家文書の史料学的検討を進めるとともに、横断検索の対象範囲拡大をはかる。またシステム運用にともなって問題点が明らかになれば、可能な範囲で改良に取り組んで行く。
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