2011 Fiscal Year Annual Research Report
比較史的観点からみた日本と東アジア諸国における都城制と都城に関する総括的研究
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22242019
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
橋本 義則 山口大学, 人文学部, 教授 (60164802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妹尾 達彦 中央大学, 文学部, 教授 (20163074)
新宮 学 山形大学, 人文学部, 教授 (30162481)
馬 彪 山口大学, 人文学部, 教授 (20346539)
田中 俊明 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (50183067)
桑野 栄治 久留米大学, 文学部, 教授 (80243864)
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Keywords | 東アジア / 都城制 / 比較史 |
Research Abstract |
本年度は、研究課題に迫るため、以下のように共同研究を実施した。 1.共同研究会は2回開催した。(1)2011年10月9・10両日に、「遷都論・廃都論II」の共通テーマのもと、京都アスニーで開催した。本年度は昨年度に引き続き、日本の都城を中心として研究報告と議論を行った。(2)2012年1月7・8両日に、「宮城をめぐる諸問題」の共通テーマのもと、山口大学人文学部で開催した。研究会には中国南京大学歴史系張学鋒教授、立命館大学文学部松本保宣教授を招き、張教授は六朝建康城の近年の発掘調査成果と独自の研究成果について、また松本教授は唐長安城での皇帝の居所についての研究を報告し、討論を行っただけでなく、今後の研究交流についても話し合った。 2.日本研究部門が2回日本都城遺跡の踏査とそれに併せて現地研究会を開催した。「(1)2011年7月1・2両日に、平城京南辺の踏査を行い、また奈良県立橿原考古学研究所・奈良市教育委員会・元興寺文化財研究所の協力を得て大和郡山市において「平城京をめぐる諸問題」のテーマで研究会を開催した。(2)2012年1月27・28両日に、奈良県立橿原考古学研究所の協力を得て、「松林苑をめぐる諸問題」のテーマで研究会を開催し、次いで松林苑遺跡を踏査した。 3.海外都城遺跡の調査は、3回実施した。本科研単独で実施した調査は、(1)2011年6月4日~12日に、中国社会科学院考古研究所などの協力を得て、中国において唐長安城大明宮遺跡・秦漢上林苑遺跡および漢武関遺跡、(2)2011年8月17日~8月31日に、京都大学の協力を得て、トルコにおいてイスタンブール・ペルガマ・イズニク・ブルサ・ボアズカレ・コンヤ・カイセリでアッシリア~オスマン朝までの多数の都市遺跡の調査を行った。また、基盤研究(B)「近世東アジアの都城および都城制についての比較史的総合研究」(研究代表者:新宮学、課題番号:21320130)と合同で、(3)2010年9月6日~14日に、中国社会科学院考古研究所などの協力を得て、遼上京遺跡・中京遺跡・祖州城遺跡、元中都遺跡・上都遺跡など、遼元~明の都城および関連遺跡の調査を行った。また、(1)においては中国社会科学院考古研究所西安研究室・陝西省考古研究院と研究交流するとともに、今後の研究協力について話し合った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に予定していた共同研究会や日本都城研究部門による踏査とそれに並行する研究会、さらに海外調査を予定通り順調に実施するとともに、国内外各地において研究交流を積極的に推し進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に、これまで行って来た共同研究の成果や国内外の研究機関・研究者と行うた研究交流の現状に関する中間報告を、国際会議として開催して本科研組織外の研究者らと討議・研究交流を行うことで、これまでの研究の進捗度合いをチェックするとともに、新たな段階へと共同研究を一層高める。
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Research Products
(6 results)