2013 Fiscal Year Annual Research Report
西日本における古代窯業生産の研究-邑久窯跡群を中心に-
Project/Area Number |
22242026
|
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
亀田 修一 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (10140485)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 純 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (70434983)
徳澤 啓一 岡山理科大学, 総合情報学部, 准教授 (90388918)
波田 善夫 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (00098592)
畠山 唯達 岡山理科大学, 付置研究所, 准教授 (80368612)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 日本考古学 / 須恵器 / 窯跡 / 胎土分析 / 磁気探査 / 植生 |
Research Abstract |
岡山県南東部に位置する邑久窯跡群は、6世紀半ばから12世紀までの約600年間に操業された約140基の窯跡が確認されている中四国最大の須恵器窯跡群である。しかしこれまで数基の窯跡しか発掘調査されておらず、その窯の構造や製品の実態に関してはよくわかっていなかった。そこで本研究では次の二つの大きな目的を掲げて調査・研究をすすめた。 第一の目的は基礎データの収集であり、これまで邑久窯跡群において未調査であった8世紀後半の窯跡2基、10世紀の窯跡1基の須恵器窯跡を発掘調査した。 平成25年度発掘調査した8世紀後半の佐山東山窯跡においては、窯の構造をより把握するとともに、「福」と推測される文字を押印した須恵器椀などの貴重な資料を発掘することができた。「福」押印須恵器はこれまで全国的に確認された例がないようであり、現在その類例を検討中である。もし、同じ「福」印を押したものが発見されれば、当時の須恵器の生産と流通のあり方が具体的に提示できる。さらにこれらの出土資料の検討を通してこの窯が当時の備前地域の国衙や郡衙など官衙と関わる可能性が推測できた。 第二の目的は自然科学的な方法による検討である。蛍光X線分析法による胎土分析では、平成25年度も継続的に試料を分析する中で、「かえりを有する輪状つまみ杯蓋」の分析において岡山県内への流通だけでなく、香川県にまで運ばれている可能性が推測できた。磁気探査に関しては、佐山東山窯跡群の2基においてかなりうまく対応することが確認できていたので、探査を行っていなかった佐山新池1号窯跡周辺を行い、少しずれるが、近接する場所が確認できた。これらの成果により磁気探査に関しては、今後の調査方法の検討に期待を持つことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)