Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田林 明 筑波大学, 生命環境系, 教授 (70092525)
手塚 章 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60155455)
山下 清海 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00166662)
呉羽 正昭 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50263918)
松井 圭介 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (60302353)
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Research Abstract |
1 フィールドワークの考え方と方法論に関する研究:(a)農村景観と就業構造に着目し,データ収集方法,方法論の一般化,解釈・結論への展開などを体系化した.(b)エスニック地理学において,エスニック特有の偏見,差別を含むプライバシーとも関連づけながら地域調査の実践手法を整理・検討した.(c)ミクロ地域に限定し,景観の観察,土地利用調査および聞き取り調査によるデータの収集方法を探った.(d)筑波大学を事例として,大学院におけるフィールドワーク教育の実践と成果および課題の検討を行った.(e)実験実習・野外実習において実施される都市的土地利用調査について,継続的な活用を可能にするデータベースの作成手順を示すとともに,土地利用調査の活用方法を探った.(f)ブラジルを対象に海外におけるフィールドワークの方法論と課題を考察した.とくに日本での資料収集,都市部におけるデータ収集,現地(熱帯湿原)での調査法,安全対策に焦点を当てた.2 GISを活用した地理空間データベース構築に関する研究:(a)ブラジルアマゾンを対象に,GIS・GPS・リモートセンシングデータを活用して,汎用的な方法で大縮尺ベースマップを作成する方法を探求した.(b)フィールドワーク用クラウドGISシステムを構築し,土地利用調査での有用性を探った.(c)キャンパスGISのシステムを事例に,地理空間データの取得,管理,可視化,分析,解釈,流通に関する検討を行い,方法論の体系化を図った.さらに,地理空間情報共有サーバを稼働させ,データベースを活用する体制を整えた.空間データベースの利用方法,地域区分に関する概念的,技術的な課題を検討するため,外部講演者を招くセミナーを実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,人文地理学者が培ってきた豊富なフィールドワークの経験や蓄積にもとづき,暗黙知とされてきたフィールドワークを体系的に整理することにより,方法論の「ホワイトボックス」化を行うことを課題としており,この目的に沿って着実に研究を推進してきた.
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Strategy for Future Research Activity |
フィールドワークデータの管理・分析・可視化・流通に関する調査研究,実証実験に取り組む.既存データ(衛星画像,地図,DEM,統計など)と効果的にリンクする方策も検討する.最終的には,地域調査における作業の手順,分析・考察の方法,結論への導き方などについても研究者間で共通理解が得られるよう一般化を図る.
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