2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22243026
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
渡部 敏明 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90254135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩路 悦朗 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50301180)
浅子 和美 一橋大学, 経済研究所, 教授 (60134194)
渡辺 努 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90313444)
福重 元嗣 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10208936)
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Keywords | DSGE / 可変パラメータVAR / 金融政策 / リーマンショック / ゼロ金利 / MCMC / ベイズ推定 / マクロ経済 |
Research Abstract |
平成22年度は、DSGEモデルやVARモデルの改良とそれらを用いた計量分析を行い次の成果を得た。(1)DSGEモデルのサーベイと日本のマクロデータへの応用を行い、日本経済学会2010年度春季大会(千葉大学)のチュートリアルセッションや内閣府経済社会総合研究所で報告するとともに、論文を『経済研究』に掲載した。(2)DSGEモデルから事前分布を選択して状態空間モデルをベイズ推定する新たな方法を提案し、日本のマクロデータに応用した。これはCFE10(University of London)、マクロ計量分析研究会(一橋大学)で報告した。(3)日本のデータを用いた開放経済DSGEモデルのベイズ推定の作業を進め、政策研究大学院大学、富山大学、マクロ計量分析研究会などで報告して有意義なコメントを得た。また、英文論文を日本語訳したものを年度末にTCERワーキングペーパーとして発刊した。(4)開放経済DSGEモデルの理論研究を進め、その成果の一部を『経済研究』に掲載し、別の一部の成果を日本金融学会のパネル討論で報告した。(5)可変パラメータVARモデルとそのMCMCを用いた推定法を開発し、日本のマクロデータに応用し記入政策の効果の時期による違いを分析した。この論文は査読付き学術誌に投稿しminor revisionになったので、改訂版を再投稿した。(6)日本においてリーマンショックがなぜ大きな影響を生産・輸出に対して持ったのかに関する研究を、自動車産業を主な対象として行った。ここでも可変パラメータVARの手法を駆使した。この成果は日本銀行ワーキングペーパーとした。 また、一橋大学グローバルCOEプログラムと共催で、海外の大学や中央銀行などで活躍する日本人研究者を招聘し、2月19日-20日に一橋大学にて「マクロ計量分析研究会」を開催した。この研究会では、研究代表者の渡部、分担者の塩路、福重、連携研究者の各務が報告を行い、今後の論文の改訂・発展のために有益なコメントを得た。さらに、一橋大学経済研究所の『経済研究』Vol.62,No.1でMacroeconomic Modeling特集を企画し、渡部と塩路が論文を掲載した。
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Research Products
(15 results)