2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22244061
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
堀内 一穂 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (00344614)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 賢二 国立極地研究所, 気水圏研究グループ, 助教 (90431478)
村松 康行 学習院大学, 理学部, 教授 (70166304)
小田 啓邦 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (90356725)
宮原 ひろ子 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (00532681)
横山 祐典 東京大学, 海洋研究所, 准教授 (10359648)
|
Keywords | 地質学 / 宇宙線 / 地球化学 / 地球電磁気 / 太陽物理学 |
Research Abstract |
ドームふじアイスコアの2,400m以浅(30万年前以降)を対象に,千年時間分解能でデータが得られるように,200試料を超える^<10>Beの分析を行った.これにより,過去30万年間に複数知られる顕著な地磁気エクスカーション(アイスランドベイズンエクスカーションなど)の時期に,明瞭な^<10>Beの増大ピークを検出することに成功した.また,堆積物の残留磁化に基づいた古地磁気強度変動の長期記録や地磁気エクスカーションの記録を整理し,^<10>Beに基づく古宇宙線強度変動曲線との比較に備えた. 本年度の10月には,弘前大学にグラファイトファーネス原子吸光光度計(HITACHIZ-2710)を設置し,立ち上げ作業を行った.多数の濃度の異なる標準液に基づく検討実験により,1pptにまで至る^9Beの測定が可能であることが確かめられた. 山形大学に導入された最新鋭の14C分析専用加速器質量分析計で,いくつかの鍵となる太陽活動イベントを対象に,年輪14Cの分析を開始した.しかし,本年度の分析では,十分な精度が得られたデータは少なかった. 本年度に研究支援者の協力も得て分析された^<10>Beと^9Beに関する多数のデータを,専用の計算機を購入して定量的にまとめた.まとめられた成果は,3月にニュージーランドにて開催された第12回加速器質量分析国際会議にて発表される予定であったが,東日本大震災とその余波によりそれが不可能となった.従って,その費用を平成23年度に繰り越した.繰り越した費用により成果の一部を国際誌へ投稿するとともに,さらなる情報をまとめた上で,平成23年度に代替となる国際会議(東アジアAMSシンポジウム)にて成果発表を行った.
|
Research Products
(15 results)