2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22244061
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
堀内 一穂 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (00344614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 ひろ子 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (00532681)
小田 啓邦 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (90356725)
川村 賢二 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (90431478)
村松 康行 学習院大学, 理学部, 教授 (70166304)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 地質学 / 宇宙線 / 地球化学 / 地球電磁気 / 太陽物理学 |
Research Abstract |
ドームふじアイスコアのベリリウム10分析より,過去72万年間の古宇宙線強度変動記録を,ほぼ千年の時間分解能で完成させた.またこれに酸素年代等からなる最新の数値年代モデルを当てはめることで,高精度の年代軸を挿入することができた. 赤道太平洋域西カロリン海盆から得られた柱状コア試料について,化学的に抽出された自生成分のベリリウム同位体比を分析し,過去30万年間を数千年の時間分解能で網羅するベリリウム10記録を得ることに成功した.またこれを,同コアの古地磁気強度変動記録と比較した結果,基本的な変動パターンの一致に加えて双方の獲得機構に由来するオフセットを見出すことができた. ドームふじアイスコアのベリリウム10分析から得られた古宇宙線強度変動記録と西カロリン海盆から得られたベリリウム10記録及び古地磁気強度変動記録とを相互に比較した結果,ベリリウム10同士では類似するものの古地磁気強度変動曲線には見られない特徴とドームふじアイスコアでのみ検出される現象の双方が認められた.他の地域から得られた古地磁気情報にも基づいて検討した結果,前者は磁場強度変動以外の原因による宇宙線強度変動を反映し,後者は堆積物での記録獲得プロセスに依存していることが判明した.こうした特徴を詳細に調べるためには,堆積物にてアイスコア記録に匹敵するような分解能のベリリウム10記録を得る必要がある. 以上の結果に加えて,年輪の炭素14分析より太陽活動成分の分離法を検討し,宇宙線強度変動記録から層序学的基準として使える特徴が炙り出された.これをもって,過去72万年間の宇宙線層序のアウトラインを作成できた. こうした成果をまとめるため,弘前大学にて研究集会「宇宙線生成核種の連続記録と古宇宙線・古環境変動II」を開催した.また,内外の会議での発表やホームページの作成により,成果の発信を行った.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)