2012 Fiscal Year Annual Research Report
未利用炭素資源の直截的物質変換をめざした新規触媒反応の開発
Project/Area Number |
22245016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
茶谷 直人 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30171953)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 直截的物質変換 / 炭素-水素結合活性化 / 炭素資源 / ベンゾシロール |
Research Abstract |
アニソール誘導体の炭素-メトキシ結合は、炭素-酸素結合の中でも不活性な結合である。われわれのグループでは、炭素-メトキシ結合の鈴木クロスカップリング反応、アミノ化反応、あるいは還元反応が、Ni/PCy3触媒系で進行することをすでに報告している。しかし、ナフタレンやアントラセンなどの多環状化合物でないと適用できなかった。今回、NHC配位子を用いると、アミノ化反応においてヘテロ環が縮環した化合物にも適用範囲が拡大することを見出した。 ロジウムを触媒とするベンゾシロール合成も見出すことができた。この反応の鍵過程は、炭素-ケイ素結合の切断である。今まで報告されている炭素-ケイ素結合の切断例は、フェニル-ケイ素結合やアリル-ケイ素結合など活性化された炭素基がほとんどで、メチル-ケイ素結合の例はきわめて少ない。官能基許容性は高く、様々な官能基を用いることができる。光学活性な配位子を用いると、98%eeと高いエナンチオマー過剰率が得られたが、不斉反応に関しては基質の適用範囲が狭く、今後の課題である。 さらに、ニッケル(II)触媒存在下、二座配向基を分子内にもつ芳香族アミドとハロゲン化アルキルを反応させると、炭素-水素結合のアルキル化が進行することを見出すことができた。二座配向基である2-アミノキノリン配向基の存在は必須である。2-アミノキノリン配向基の代わりにナフチル基を用いると反応しない。塩基の存在が必須であり、その選択も重要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)