2011 Fiscal Year Annual Research Report
異種結晶接合によるシリコン導波路型光機能デバイスの創成と機能集積光回路の形成
Project/Area Number |
22246009
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水本 哲弥 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00174045)
|
Keywords | シリコン細線光導波路 / 光非相反デバイス / 磁気光学ガーネット / 光集積回路 / 発光デバイス / 異種材料直接接合 / 表面活性化接合 / 光合分波回路 |
Research Abstract |
SOIウエーハ上のシリコン導波層に複数の光機能素子を形成し、シリコン細線導波路の強い光閉じ込め効果を利用した超小型なシリコン光機能回路の実現を目指す。シリコンでは実現が困難な発光機能と光非相反機能を実現するために、化合物半導体および磁気光学ガーネットを直接接合法によってシリコン導波路上に接合し、シリコン光回路で発光機能、非相反機能などを実現して高機能な光回路の開拓を目指す。 平成23年度は、表面活性化接合法を用いて磁気光学ガーネットをSOIウェーハ上に形成したシリコン細線導波路上の特定部分に接合する方法を検討し、これをもとに干渉導波路形光アイソレータをシリコン細線光導波路で試作した。試作したシリコン細線導波路形光アイソレータにおいて、18dBのアイソレーションを実現することができた。 また、前年度において設計を行ったマッハツェンダー干渉導波路形の光合分波器をシリコン細線導波路で試作し、その分波出力をシリコン細線導波路に実装したフォトダイオードで光-電気変換することで、分波特性を明らかにした。設計波長に対して10ナノメートル程度の中心波長シフトがあるが、設計で意図した分波特性を得た。なお、分波回路の光伝搬損失の低減が今後の課題である。 さらに、送信光源、光アイソレータあるいは光サーキュレータ、送受信光合分波器等の光機能素子を集積化してシリコン光回路上に形成するために、集積化デバイス製作プロセスを検討した。シリコン光導波路回路の形成、光ファイバ接続部のスポットサイズ変換器、光アイソレータ用磁気光学結晶の直接接合までの製作プロセスを検討した。送信光源用の発光層の集積化が今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
磁気光学結晶の集積化とこれを用いた光アイソレータの試作で十分な成果が得られている。また、シリコン光回路素子では、おおむね目的とする機能素子の試作が進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
シリコン光回路で機能集積を進める上でキーとなる発光デバイスについて、他の光デバイスとともに発光層をシリコン光回路上に集積化するプロセスが今後の課題として残っている。今後、この点を中心に、機能デバイス集積化の研究を進める。
|
Research Products
(18 results)