2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22246011
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
田中 拓男 独立行政法人理化学研究所, 田中メタマテリアル研究室, 准主任研究員 (40283733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 若奈 独立行政法人理化学研究所, 田中メタマテリアル研究室, 基礎科学特別研究員 (10455339)
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Project Period (FY) |
2010-05-31 – 2013-03-31
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Keywords | メタマテリアル / 紫外線 / 可視光 / 共振器 / リソグラフィ |
Research Abstract |
ナノコーティングリソグラフィー法を利用して高アスペクト比金属ナノ構造の作製実験を行い,ガラスやシリコン基板の表面に,線幅80nm,高さ900nmのフィンアレイ構造を加工する事に成功した.さらに,作製した金属構造の反射スペクトルを測定して表面プラズモン共鳴波長を紫外から赤外までの広いスペクトル範囲で測定したところ,周期的なフィン構造に起因する表面プラズモン共鳴のバンドギャップ特性が紫外から赤外域の領域に渡って計測できた.この結果から,紫外域などこれまで表面プラズモンを励起できなかった波長領域においても,人工的な高アスペクト比構造を金属表面に導入することによって金属の分散特性を人工的に操作して擬似的な表面プラズモンを励起できる事を実験的に確認した.また,化学的に合成した金属ナノ微粒子を基板表面に分散させた構造では,金属微粒子の形状におけるわずかナノメートルの歪みが表面プラズモン共鳴波長を短波長側にシフトさせるという現象を見出した.さらに,紫外プラズモンの励起を目的として,アルミニウム薄膜にナノメートルスケールのホールアレイを加工したサンプルを試作し,その光反射率を測定したところ,ナノホールアレイを加工していない平坦なアルミニウム薄膜よりも高い反射率を示すという現象を見出した.この現象における反射率向上の定量的な評価やそのメカニズムの解明には至っていないが,この発見は高い反射率を持つミラーをこれまでとは全く異なる手法で作り出せる可能性を示唆しており,メタマテリアル構造によって生み出される新しい光学現象として引き続き研究を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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