2012 Fiscal Year Annual Research Report
表面・界面の機能と強度を支配するケモメカニクス場の解明と制御
Project/Area Number |
22246014
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岸本 喜久雄 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (30111652)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 界面力学 / 高分子材料 / ピール試験 / タック試験 |
Research Abstract |
近年の多くの工業製品は大型機器から電子デバイスに至るまで,優れた機能や性能を発揮するために積極的に各種の材料を組み合わせたマルチマテリアル構造体となっている.このような構造体においては,異なる材料同士の表面・界面の特性が,その性能を大きく支配することが知られており,優れたマルチマテリアル構造体を製造するためには,表面・界面の特性をいかに制御するのかが重要な課題となっている.本研究では,近年利用が高まっている高分子系多層薄膜構造体に焦点を絞り,その機能ならびにその強度を支配する表面・界面の化学的・力学的場(ケモメカニクス場)を実験的に究明するとともに,ミクロ階層構造を考慮したケモメカニクス場の解析手法を提示し,界面構造の最適設計手法を確立することを目的として研究を進めた. 高分子基板上に高分子粘着膜を形成させたモデル試験片について,作成した多軸駆動形はく離試験機により界面強度特性の評価を行うとともに,はく離の進行過程ならびに剥離面の観察を行った.その結果,コロナ処理により界面強度を増加させることができることを見出した.また,剥離挙動が基材の厚さの影響を受け,剥離強度に差が生じることを明らかにした.また,基材が厚い場合の方が不安定はく離が生じ易く,評価が困難となる場合が存在することを見出した.さらに,球形の圧子押しつけ試験(タック試験)による界面接着・剥離挙動について検討を行った.その結果,粘着膜が薄くなるにつれて剥離エネルギが減少することを見出し,粘着剤が薄い場合には,脆性的なはく離挙動を示すことによることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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