2010 Fiscal Year Annual Research Report
超薄型結晶Si太陽電池の製造を可能とする大気圧プラズマ高速成膜技術の開発
Project/Area Number |
22246017
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安武 潔 大阪大学, 工学研究科, 教授 (80166503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣内 弘章 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (10233660)
大参 宏昌 大阪大学, 工学研究科, 助教 (00335382)
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Keywords | シリコン / 大気圧プラズマCVD / エピタキシャル成長 / 太陽電池 / 超薄型Si結晶太陽電池 / 多結晶Si / ポーラスSi / 高速成膜 |
Research Abstract |
本研究では、大気圧プラズマCVD法によるSi結晶成長において、プラズマ物性と表面反応過程に関する基礎研究を行うことによって、Si成長速度とSiH_4利用効率の向上を図るとともに、多結晶SiやポーラスSi上のSiエピタキシャル成長特性を明らかにし、廉価な基板上、あるいは自立型の超薄型結晶Si太陽電池製造を可能とする大気圧プラズマ高速成膜技術の開発を行う。 多結晶Si基板上でのエピタキシャル成長を可能とする条件を把握する目的で、最もエピタキシャル成長が困難な(111)面、および最も容易な(100)面について、成長特性の違いを調べた。その結果、(111)基板上で良好なエピタキシャル成長を行うためには、(100)面に比べて75℃以上高い成長温度が必要であることが分かった。これは、(111)面上の吸着原子の表面拡散が遅い(活性化エネルギーが高い)ことによる。 多結晶基板上で良好なエピタキシャル成長を行うためには、成長温度の上昇、または投入電力の増加が必要になる。本研究では、高温化や電力増大ではなく、単位体積あたりのプラズマ投入電力を増加させるため、プラズマギャップの縮小を検討した。プラズマギャップと成長速度、発光分光スペクトル、膜特性の関係を調べた結果、プラズマギャップの縮小により、成長速度、ラジカル発光強度の大幅な増加が見られた。また、プラズマギャップ部への効率的な電力供給を可能とするためのVHF電力伝送路を設計し、既存の装置に組み込んだ。これにより、安定なVHF電力の供給が可能となった。 超薄型Si結晶基板用に、内部にポーラスSi層を含むSi(001)基板を作製するため、ポーラスSi作製用陽極酸化装置を製作し、新たに導入した洗浄型スクラバー付ドラフトチャンバー内に設置するとともに、実験を開始した。
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Research Products
(4 results)