2012 Fiscal Year Annual Research Report
生体高分子とMEMS加工の融合によるナノパターン自己創製技術
Project/Area Number |
22246031
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
初澤 毅 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (70272721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 保子 東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授 (10282849)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロ・ナノメカトロニクス / バイオメカトロニクス / ナノワイヤ / DNA |
Research Abstract |
本研究の目的は,フォトリソグラフィーに代わるナノパターン自己創生技術として,MEMSナノドットリソグラフィー加工技術と遺伝情報物質であるDNAを用いたナノワイヤ作製技術を開発することである.本年度の研究実績は以下のとおりである.1.昨年度までに行ったAFMリソグラフィーによるドット形成の成果を踏まえ,DNA末端の固定化とその自動配線機能について検証を進めた.具体的にはAFMリソグラフィーでシリコン基板上に数10nmの直径を持つナノドットを2次元的に周期的に配列し,この間にDNAを架橋するための条件を求めた.空気中の水蒸気を用いて安定的にナノドットを形成するため,探針振動やタッピングモードなどを比較検討の結果,タッピングモードでのナノドットの直径が圧倒的に小さく,本手法でのナノドット形成に技術的優位性が認められた.また,重力と乾燥剤を用いた液滴乾燥法により,液滴界面での直線状整列を行うことができた.これらを総合して,250nmピッチのナノパターン間にDNAを配列させることに成功した.2.DNAのめっき技術について昨年度に続いて実験的に検証した.まずナノドット間に固定したDNAに白金化合物であるシスプラチンを結合させ,これを触媒として銀鏡反応によりめっきを行い,銀の付着を確認した.ただし白金の周辺のみの点状めっきとなっており,一様なめっきを行うためには,更なる条件の検討が必要である.3.DNA固定のため,AFMの駆動・観察ソフトウェアの更新を行い,ナノドットの描画性能および描画時間が向上した.また,1滴で分析可能な分光光度計を導入し,精製したDNAの濃度等の分析データが,ごく微量の試料で得られるようになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DNAを固定するナノドット形成,メッキ技術,整列技術については順調に進んでおり,国際会議での発表を行っている.DNAの自己整合機能の応用については未着手であるが,次年度以降に実験を開始する.
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Strategy for Future Research Activity |
特に問題はないので,今後とも鋭意研究を進める.
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