2011 Fiscal Year Annual Research Report
大型トレーラ用集積型インホイールSRモータに関する研究
Project/Area Number |
22246034
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
一ノ倉 理 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20134017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健二 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70323061)
後藤 博樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90374959)
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Keywords | SRモータ / 集積型インホイールモータ / 大型トレーラ / 磁石レス |
Research Abstract |
トラクタでトレーラを牽引する大型牽引車は,排気量が大きく平均燃費も2~3Km/lと悪いため,環境に与える影響は少なくない。また,積載時のトレーラの重量はトラクタの5倍にもなるため,走行安定性の問題も指摘される。本研究は,大型牽引車の燃費と走行安定性の改善を目的として,トレーラのタイヤ内に装着するためのインホイールSRモータ(SR:スイッチトリラクタンスの略)の開発を行うことを目的としている. 平成23年度の研究においては,前年度に検討・設計したアウターロータ型SRモータの試作を行い、同じく前年度に導入した測定装置により、その基礎特性について測定・検証を行った。駆動回路と制御回路の製作を行った。さらに、駆動回路の積載性を向しつつ出力を向上したモータを設計し、施策を行った。これらにより、次のような成果を得た. 1.前年度の設計に基づいてインホイールSRモータを製作し、その特性を評価した。その結果、実測値ではシミュレーションに比較して特性が定性的には一致するものの、定量的にはトルクが3割以上小さいことが分かった。これは、試作機ではモータ重量が想定より重く、ベアリング荷重による機械損が大きいことが原因であることが明らかになった。そこで、モータ重量を軽量化するとおもに、駆動回路の積載性を向上した設計を行い、試作を行った。 2.前年度に設計した駆動回路と制御回路の製作を行い、基本的な動作を確認した。特にSRモータにおいても、従来の三相インバータモジュールで駆動可能であることを確認し、その妥当性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度の設計結果に基づいてインホイールSRモータを試作したが、想定以上の機械ロスが大きく、目標通りの性能が出なかった。そのため、機械損を低減した2台目のSRモータの製作を行う必要となり、その設計・試作に時間を要した。また、東日本大震災の影響により実験環境の復旧に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
早急に2台目の試作モータの測定を行い、シミュレーションとの比較を行うとともに、牽引走行試験を行うために,インホイールSRモータを追加製作する。さらに、簡単なアングル部材によりフレームを組み、製作した集積型インホイールSRモータとバッテリ,コンデンサ,および冷却水の循環装置などを取り付けた模擬トレーラを製作する。そして、模擬トレーラによる走行試験を行う。さまざまな走行条件で試験を行い,インホイールSRモータのアシスト率や回生制動の効果を定量的に評価する。これらの結果から,提案する集積型インホイールSRモータの有用性を明らかにする。
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Research Products
(17 results)