2011 Fiscal Year Annual Research Report
高性能低環境負荷CF3I絶縁方式の実用可能性に関する基礎研究
Project/Area Number |
22246035
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日高 邦彦 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90181099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊田 亜紀子 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20313009)
松岡 成居 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10114646)
|
Keywords | 電気機器 / ガス絶縁 / CF3Iガス / 絶縁性能 / 絶縁破壊現象 / SF6ガス / V-t特性 / 沿面放電 |
Research Abstract |
CF3Iガスの液化温度は必ずしも低くないため、高電圧電力機器で使用される5気圧SF6ガスの直接的な代替ガスにはなりにくく、液化温度の低いガスとの混合ガスにして利用する必要がある。そこで混合の対象となりうるN2とCO2を取り上げ、CF3Iガスとこれらガスとの混合ガス中での絶縁破壊特性を検討した。絶縁設計上重要となる破壊電圧-破壊遅れ時間特性(V-t特性)を中心に測定を行い、混合比については冬季でも液化の心配がなく、また不平等電界下での絶縁性能がSF6 並であると判明したCF3Iを20%混合する場合に固定して実験を行った。 準平等電界下では、0.05MPa~0.15MPaの圧力領域において、V-t特性の全ての時間領域に渡り、CF3Iの混合相手であるCO2とN2の間に差は見られなかった。電子の衝突断面積データセットに基づきボルツマン方程式の数値解析を行い実効電離係数を求め、シューマンの火花条件式で判定することにより最低火花電圧を理論的に予測することに成功した。 不平等電界下では、圧力を増加させてると、いずれの混合ガスにおいてもV -t 特性は上昇していくが、その増加量は徐々に飽和し、0.3MPaと0.5MPaに対する特性間の差はほとんど見られなくなっている。また、いずれの混合ガスにおいても明確なコロナ安定化作用は観測されない。 電界平行型の沿面放電においては、急峻な電圧波形の場合に放電生成物であるヨウ素の影響を受け破壊電圧が低下し、交流電圧印加時には受けないことがわかった。電界垂直型の沿面放電では、ほぼ純粋CF3Iと同等の絶縁性能を示し、また、放電生成物であるヨウ素の影響をほとんど受けないことがわかった。 準平等電界下であっても、回数を重ねるうちに電極の汚染とガスの劣化により絶縁性能が低下する。活性炭を用いることにより、ガスの劣化については防ぐことができることを見出した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度が最終年度になるため、記載しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度が最終年度になるため、記載しない。
|
Research Products
(9 results)