2010 Fiscal Year Annual Research Report
内湾流域物質循環の3次元リアルタイムモニタリング網の構築と運用
Project/Area Number |
22246065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯部 雅彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20114374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鯉渕 幸生 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 講師 (60349800)
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Keywords | 自動昇降式センサ / 長期連続モニタリング / SS / 総合的流域管理 / 沿岸域 |
Research Abstract |
本研究では、新たな鉛直プロファイルモニタリングシステムを開発し、それを用いて、微細粒径土砂成分等の陸域からの輸送を定量評価することで、沿岸域における水質モニタリングを高精度化すると同時に、沿岸域における物質循環を、微細粒径土砂成分も含んで明らかにすることを目的にしている。 モニタリングシステムの特徴は、既往の機器を効率よく連携させること、また、鉛直プロファイルの測定を可能にするところにある。 上記のモニタリングシステムを実現するに辺り、流入土砂フラックスを定量化するための試みとして、水質観測システムを東京湾の台場保安部桟橋に設置して、現在もモニタリングを継続中である。観測においては、降雨時のイベント的な土砂輸送を捉えるために、10分間隔で、モニタリングを実施しその結果をテレメトリーシステムで送信している。測定においてはHADCPを用いた反射音波強度によるSS推定とHADCPにより得られた流速から、土砂フラックスの算定を試みている。同時にこれらを補うため、YSI6600等により、クロロフィル蛍光・濁度・DO・水温・塩分等を測定している。また、それらを補足するために2週間に一回程度の頻度で現地観測を年間数回行い、採水したサンプルからSSや濁度を測定し、超音波によるSS推定値と実測値とのの関係式を作成した。また定点の流速から流量を算定するための観測を実施している。観測は現在も継続中であるが、3月11日の津波により観測機器が被害を受け、現在これらの復旧を行っている。またプロファイル計測システムについては、浮力を調整することで、観測機器を上下に移動するシステムの開発を行っている。
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Research Products
(5 results)