2010 Fiscal Year Annual Research Report
面内規則配列を有する自己組織化ナノ構造薄膜の作製とスピンデバイスへの適用
Project/Area Number |
22246078
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土井 正晶 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10237167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐橋 政司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20361123)
三宅 耕作 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20374960)
今村 裕志 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (30323091)
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Keywords | エピタキシャル / 自己組織化 / 磁気抵抗効果 / ナノ接点 / スピンダイナミクス / スピントルク / マイクロ波発振 |
Research Abstract |
平成22年度はエピタキシャル強磁性薄膜上の自己組織化ナノパターニング技術を検討し、NOL(Nano-Oxide Layer)のConductive-AFMとTEM観察による構造評価を行い、ナノ接点の形成技術の確立を目指して実験を行った。まず、エピタキシャルAlternate Monatomic Layered(AML)磁性体/非磁性体界面のスピン依存界面抵抗に着目し、中間層材料を変えたCPP(Current Perpendicular to Plane)GMR素子を試作し、Ag中間層を用いた場合に、0.84の大きなγ値が得られること、またそのMR特性は、AML膜厚5nmで面積抵抗変化量ΔRAが3mΩμm^2以上、MR比5%が得られることを見出した。このΔRA値は従来報告されているFeCo合金系CPPGMR特性をはるかに上まわる特性である。しかし、理論計算により予測されている高い界面抵抗は得られなかったため、さらに界面でのミキシングを考慮してFeを厚め(1nm)に積層してAgとFeの界面を増加させた結果、界面抵抗が増加することを確認した。これらの結果からAML[Fe/Co]/Ag/AML[Fe/Co]エピタキシャル薄膜が電流狭窄型のMR薄膜素子に適していることを明らかにした。また、縞状エピタキシャル成長をマスクとしNOL(Nano-Oxide Layer)の作製を行うために新規購入設備AFM装置による表面観察およびTEM観察などから縞状のAg初期成長層の直接観察を行った。その結果、AML[Fe/Co]上のAgが縞状成長することを確認した。この縞状のAg初期成長層をマスクとして表面に露出した[Fe/Co]を選択酸化する足掛かりを得た。
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