2012 Fiscal Year Annual Research Report
単原子層積層制御による複合機能型磁性規則合金の創製
Project/Area Number |
22246087
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高梨 弘毅 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00187981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 正文 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70221306)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | スピンエレクトロニクス / 構造・機能材料 / MBE / エピタキシャル / 超格子 |
Research Abstract |
2種類の原子層の積層構造からなるL10型規則合金には、その結晶の一軸性に起因した強い磁気異方性を有する材料が多く存在する。中でも3d遷移金属と貴金属の組み合わせからなるFePt、CoPtあるいはFePdなどは、非常に大きな一軸結晶磁気異方性を示し、ナノサイズ化の進む磁気ストレージデバイスおよび高性能永久磁石の次世代材料として期待されている。しかしながら、この大きい結晶磁気異方性を示す既存のL10型規則合金は、希少元素であるPtあるいはPdを多く含有している。そこで、本研究では、単原子層制御によりFe, Co, およびNiというクラーク数の比較的高い材料からL10型規則合金を人工合成し、大きな一軸結晶磁気異方性の実現を目指す。今年度は、作製したL10型FeNi規則合金についてその磁気異方性の起源を探るため、磁気円二色性の実験を行った。その結果、Feの軌道モーメントが最も異方的であり、この薄膜の磁気異方性を担っていることが明らかになった。続いて、さらなる磁気異方性の増加を目的として、L10型FeNiと整合性が良いCu単結晶基板上へのFeNi薄膜の成膜を試みた。FeNiの成膜温度に依存して磁化の飽和する磁場が変化する傾向が見られ、結晶の規則化に適した成膜温度が存在することが明らかになった。また、FeNiの成膜の際に、少量のAuを添加することにより、薄膜の磁気異方性が増加することも確認され、Auのサーファクタント効果が効いている可能性が示唆された。 更に、六方晶系FeNi規則合金の結晶磁気異方性を第一原理計算し、L11型FeNiおよびA3型FeNiがL10型FeNiを超える一軸磁気異方性を示すことを見出した。また、L10型FeNiにCo原子を添加した合金の結晶磁気異方性を第一原理計算し、FeをCo原子で置換すると、価電子数の増加に起因して一軸磁気異方性が増大することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Origin of strong magnetic anisotropy in L10-FeNi probed by angular-dependent magnetic circular dichroism2013
Author(s)
M. Kotsugi, M. Mizuguchi, S. Sekiya, M. Mizumaki, T. Kojima, T. Nakamura, H. Osawa, K. Kodama, T. Ohtsuki, T. Ohkochi, K. Takanashi, Y. Watanabe
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Journal Title
Journal of Magnetism and Magnetic Materials
Volume: 326
Pages: 235-239
DOI
Peer Reviewed
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