2011 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロマシーニングによる強力骨組織アンカー型ポーラスインプラントの開発
Project/Area Number |
22246089
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中嶋 英雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30134042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 裕一 大阪歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (10181083)
多根 正和 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80379099)
仲村 龍介 大阪府立大学, 学術研究院・第2学群物質化学系, 助教 (70396513)
井手 拓哉 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (40507183)
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Keywords | チタン / フォトリソグラフィ / ポーラス金属 / インプラント / ビーグル犬 / マイクロマシーニング / 生体適合性 / 新生骨 |
Research Abstract |
従来のデンタルインプラント(人工歯根)は表面が無垢のため埋入したインプラントの固着が不十分であるという難点があり、インプラントの表面に凸凹をもたせるために表面処理を行っているが、剥離の問題もあり十分に解決していない。この問題を解決するために、本研究では表面に気孔を設けた表面ポーラスチタンインプラントを、フォトレジストを用いた表面パターニングと化学エッチングにより作製する技術を確立することを第1の目的としている。作製されたチタンインプラントをビーグル犬の顎骨に埋入し固着力を詳細に調べ表面ポーラス化のデンタルインプラントへの有効性を検証することを第2の目的としている。 フォトレジストを用いた表面パターニングと化学エッチングにより直径200ミクロン、隣接する気孔中心間距離500ミクロンの表面ポーラスチタンを作製した。雄性の3歳のビーグル犬を抜歯、3カ月の治癒後、ノンポーラスチタン材とポーラスチタン材を埋入し、3~21日間の埋入期間後、取り出し切断してSEMにより断面観察を行った結果、新生骨が表面からチタンの気孔内部に成長していくことが観察された。初期の段階では気孔の底部に空隙が見られたが、時間の経過とともに新生骨に置き換えられていくことがわかった。 表面気孔がアンカー効果として作用するかどうかを調べるために作製されたチタンインプラントに樹脂を含侵させトルク試験を行った。その結果、ノンポーラスチタンに比べてポーラスチタンのトルク値が3倍も高いことが判った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、ポーラスチタンの作製、動物実験およびトルク試験によるアンカー効果の調査であるが、計画通り順調に進展している判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り順調に進んでいる。本研究内容のポーラスチタンの製法は確立された。また、トルク試験により気孔に充填された媒体によってアンカー効果が生じることも確認された。今後は、動物実験の試験回数を増やした追加実験を実施する計画である。動物実験は個体ごとに有意差を生じる場合があるので、複数回、同一条件下での動物実験を行い再現性あるデータであるかを確認することが必須である。そのために実験を今後行っていく。
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