2012 Fiscal Year Annual Research Report
極軌道対応型衛星帯電防止用受動的電界電子放出素子(Elf/PEO)の開発
Project/Area Number |
22246104
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
趙 孟佑 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60243333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 和弘 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10361411)
岩田 稔 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80396762)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 衛星帯電 / オーロラ / 電界電子放出 / 超小型衛星 / 極軌道衛星 |
Research Abstract |
極軌道衛星において、高分子材料と微小突起金属が混在するフィルム状素子からの電界放出によって帯電を防止する素子(ELF/PEO)について、超小型衛星に搭載する実証用機器を開発することを目的とする。2011度のH2Aロケット相乗りに九工大衛星「鳳龍弐号」が採択され、ELF/PEOを宇宙実証することとなった。同衛星は30cmx30cmx30cmの超小型衛星で、300V発電やELF/PEOといった帯電抑制技術、及び衛星帯電計測装置を搭載する。2012年度は5月に衛星を高度680kmの極軌道に打ち上げた。 2012年7月から軌道上での実証試験を開始した。2012年12月までの間に24回の実験を行なう、総実験時間は441分である。主として衛星が南極上空を通過する頃を狙って実験機器のスイッチを入れる。事前にオーロラ予測の情報を確認し、オーロラ発生確率の高い時期を狙って実験を行なった。実験ではELFからの電子放出電流とELFと同様のフィルムの表面電位を同時に計測した。2012年7月29日の実験で、ELFからの電子放出を初めて確認した。その時、衛星は蝕から日照にかけて南極上空を飛んでおり、蝕明け直前に1分間程に亘って6μAの電流放出を行い、同時に表面が+2000V程度に帯電しているのを確認した。 この時以外にも、極域の宇宙天気が荒れている状態を中心に複数回の電子放出を確認している。しかしながら、フィルムが負帯電しているのに電子放出がされるという地上実験では見られなかった現象等も確認されており、今後の現象解明の課題となっている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)