2010 Fiscal Year Annual Research Report
先進小型高エネルギーX線源・高品質中性子源の原子力状態監視保全応用
Project/Area Number |
22246125
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上坂 充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30232739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友田 陽 茨城大学, 理工学研究科, 教授 (90007782)
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Keywords | 小型高エネルギーX線源 / 中性子源 / 残留応力 / 表面粗さ / ベアリング |
Research Abstract |
中性子残留応力測定用の2次元中性子検出器の開発に取り組んだ。本研究に関して、当初は日本原子力研究開発機構より中性子ビームを用いたプロトタイプのフィードバックを得る予定であったが、平成22年8月、先方の都合により、データが予定通り提出されないことが明らかになった。 このため計画を変更し、RIを用いた応答特性評価を行うこととした。本研究では、中性子回折実験用に高分解能の二次元中性子検出器の開発を行ったが、近年のHe-3の枯渇により、He-3を代替する検出器の開発が必要となった。LiやGd系シンチレータやBを用いた固体コンバータなどさまざまな検出器が検討されてきているが、いずれもγ線に対する感度やガス検出器に比べて大面積化が困難などいった問題を抱えている。本研究ではLiCAF:Ceシンチレータ(Ce:6LiCaAIF6(LiCAF))は株式会社トクヤマによって開発された高速な単結晶シンチレータであるが、発光波長が短く単体では受光体と合わせることが困難である。そこで本研究ではLiCAFとプラスチックシンチレータを組み合わせたハイブリッドシンチレーション検出器を開発した。RIを用いた中性子の応答特性評価では、LiCAFは熱中性子に対して、Li(n,α)反応により、高い検出感度を有するとともに、波高値のみで従来のガスカウンタ並の中性子・ガンマ線の弁別能に優れたシンチレータとしてJRR-3の原子炉中性子を用いた実験が可能であることが示された。
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