2010 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光エネルギー高度利用型クリーンMHD発電の新展開に向けた基盤形成
Project/Area Number |
22246130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥野 喜裕 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 朝之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (20323818)
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Keywords | MHD発電 / エネルギー変換 / 電力発生 / 太陽光エネルギー / プラズマ / 電磁流体 / 高温希ガス / シード剤フリー |
Research Abstract |
本研究の目的は,太陽光エネルギーの高度利用を念頭においたクリーンMHD発電(エネルギー源はもちろんのこと,作動気体を希ガスとし,従来型のアルカリ金属等のシード剤を一切不要とする)の実現可能性を格段に高め,究極にある「太陽光エネルギー高度利用型MHD発電システム」の構築に向けて研究・開発基盤を確立することにある。 平成22年度(初年度)は,先導研究で実績のあるディスク形状ホール型発電機での結果を再評価するとともに,衝撃波管駆動MHD発電実験装置に新たに「リニア形状ファラデー型発電機」(平成22年度新規試作)を組み込み,本システムの根本要素である高温希ガスプラズマMHD発電の実証試験を実施し,運転条件の最適化と潜在力の定量的見極めに向けた基盤の確立を目指した。 衝撃波菅装置を用いて生成した高温の希ガス(アルゴン,入口全温度~9,000K,圧力~0.15MPa)を,超電導電磁石により磁束密度4Tが印加されたリニア形状発電機に導入して発電に関する基礎実験を行った。その結果,未だ初期の段階ではあるが,シード剤を用いない高温希ガスプラズマを用いたリニア形状発電機において,ディスク形状発電機と同等かつ,従前のシードプラズマ発電機に匹敵する発電性能を有する可能性があることを実証した。同時に流路形状および運転条件の最適化により,更なる性能向上が期待できることが示唆された。 希ガスプラズマ・電磁流体挙動の解明ならびに定量的な性能評価は,次年度以降の継続課題となるが,本研究全体の前段となる基盤を確立する上で,確実な一歩を踏み出したものと評価している。
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Research Products
(11 results)