2010 Fiscal Year Annual Research Report
電磁場解析による局在表面プラズモン利用型色素増感太陽電池の設計と高効率化
Project/Area Number |
22246131
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊原 学 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90270884)
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Keywords | Solar cell / dye-sensitized / metal nanoparticle / surface plasmon |
Research Abstract |
研究の目的 本研究では、金属ナノ粒子の電磁場解析等の理論的考察を行いながら設計指針を明確にし「金属ナノ粒子の電磁場解析による局在表面プラズモン利用型色素増感太陽電池の設計と高効率化」を行うことを目的とする。 平成22年度は、下記のような研究を行った。 1.局在表面プラズモン利用型色素増感太陽電池構造の理論的設計 FDTD((Finite Difference Time Domain Method)法による金蔵ナノ粒子近傍の電磁場シミュレーション 金属ナノ粒子の吸収と散乱および吸収によって励起される表面プラズモンによって形成されるナノ粒子近傍の電磁場は、その粒子径、形状、配列などに依存する。Mie理論では主に球状の粒子を扱うのに対し、FDTD法によるシミュレーションでは、様々な形状で配列するナノ粒子の散乱、吸収を対象とすることも可能であり、かつナノ粒子近傍の電磁場分布を解析することができる。金属の種類、粒子サイズ、形状、凝集状態、周辺誘電率をパラメータに金属ナノ粒子近傍の電磁場シミュレーションを行い効率向上のための理論設計をおこなった。また、同時に散乱スペクトル、吸収スペクトルの計算についても検討した。 2.1で設計した金属ナノ粒子の表面修飾物の設計 局所電場増強効果に適した、金属ナノ粒子の表面修飾基の設計 下記3つの点に注目して表面修飾化合物を選定した。 (1)金属の種類によっては、金属ナノ粒子の電解液への溶解を防ぐ必要がある。(2)金属ナノ粒子を経由した逆電子移動過程を防ぐために適切な表面修飾が必要である。(3)最小限の金属ナノ粒子で光吸収過程を促進させるために、チタニアー色素-金属ナノ粒子の位置をナノメートルオーダーで制御することが必要である。 表面修飾基として金属に結合する官能基としてチオールを選定し、PNAによるハイブリダイゼーションによるチタニア多孔質膜内部への担持を設計・計画した。
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Research Products
(26 results)