2011 Fiscal Year Annual Research Report
電磁場解析による局在表面プラズモン利用型色素増感太陽電池の設計と高効率化
Project/Area Number |
22246131
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊原 学 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90270884)
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Keywords | Solar cell / dye-sensitized / metal nanoparticle / surface plasmon |
Research Abstract |
研究の目的 本研究では、金属ナノ粒子の電磁場解析等の理論的考察を行いながら設計指針を明確にし「金属ナノ粒子の電磁場解析による局在表面プラズモン利用型色素増感太陽電池の設計と高効率化」を行うことを目的とした。 本年度(~平成24年3月31日)の研究実施計画 平成23年度は、下記のような研究を行った。 1.局在表面プラズモン利用型色素増感太陽電池構造の理論的設計 ・FDTD法による金蔵ナノ粒子近傍の電磁場シミュレーション 金属ナノ粒子の吸収と散乱および吸収によって励起される表面プラズモンによって形成されるナノ粒子近傍の電磁場は、その粒子径、形状、配列などに依存する。金属の種類、粒子サイズ、形状、凝集状態、周辺誘電率をパラメータに金属ナノ粒子近傍のFDTD法による電磁場シミュレーションを行い効率向上のための理論設計をおこなった。 2.局所電場増強効果に適した、金属ナノ粒子の表面修飾基の設計 下記3つの点に注目して表面修飾化合物を引き続き選定した。 (1)金属の種類によっては、金属ナノ粒子の電解液への溶解を防ぐ必要がある。(2)金属ナノ粒子を経由した逆電子移動過程を防ぐために適切な表面修飾が必要である。(3)最小限の金属ナノ粒子で光吸収過程を促進させるために、チタニアー色素-金属ナノ粒子の位置をナノメートルオーダーで制御することが必要である。 3.2で設計した表面修飾金属ナノ粒子をTwo-phase arrested growth法を用いて作製 設計したチオールやアミンが修飾された金属ナノ粒子をTwo-phase arrested growth法を用いて合成
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度の当初の計画を前倒しして実際の太陽電池を作成し、性能評価の検討に着手できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、異なるPNAを用いた金属ナノ粒子の担持およびそのセル特性の評価を詳細におこなう予定である。 太陽電池面内の電流密度分布の不均一性によるデータのばらつきが問題となっているが、太陽電池面内の電流分布測定を確立させることによって、セルをスクリーニングし、解析、考察を効率的におこなうことができるものと考えている。
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