2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22247024
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
神取 秀樹 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70202033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷 祐詞 名古屋工業大学, 分子科学研究所, 准教授 (80432285)
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Keywords | 赤外分光 / 膜タンパク質 / イオン / チャネル / レセプター |
Research Abstract |
振動分光法は一般に構造生物学のための解析ツールとして認識されていないが、機能発現のための構造変化をモニターする解析ツールとして高い可能性をもつことを、我々は光受容蛋白質の研究で明らかにしてきた。本研究では、この手法を光に応答しない膜機能分子に拡張し、原子レベルでの構造変化を解明するための解析ツールとして確立する。具体的には、エバネッセント波を利用して溶液中での計測が可能な全反射赤外分光法(Attenuated Total Reflection FTIR spectroscopy)を利用した差スペクトル測定系を最適化し、イオンチャネル、イオンポンプ、回転モーター、レセプターなど種々の膜機能分子に対する新しい構造機能相関の情報を得る。本年度は以下の成果を得ることができた。 全反射赤外分光測定系の最適化をさらに進めた。特に、私たちが開拓してきた高波数領域(4000-1800cm^<-1>)における差スペクトル測定を水溶液中で試みた結果、「水溶液中で蛋白質に結合した1個の水分子の水素結合変化を捉える」ことに成功した。 測定系の最適化と並行して、種々の膜機能分子の計測も行っている。特に最初に結晶構造が解かれ2003年のノーベル賞につながった有名なイオンチャネルであるKcsAに着目し、このチャネルがカリウムを選択的に透過する機構や酸性でチャネルが開く機構を解析した。本成果は現在、論文を執筆中である。 これ以外にも、ATPのエネルギーを利用してナトリウムを能動輸送するポンプ蛋白質に対するナトリウムイオンの相互作用、緑や赤の色覚視物質に対するクロライドイオンの相互作用などの測定も試みている。 これらの成果も含め、2011年には12編の原著論文を世に出すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は計画通り、進展しており、成果発表も順調に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は計画通り、順調に進んでおり、今後もこれまで通り、研究を推進する。問題点などは特になし。
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