2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22247037
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平井 啓久 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10128308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 章彦 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (80192574)
田辺 秀之 総合研究大学院大学, 先端科学研究科, 准教授 (50261178)
郷 康広 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (50377123)
宮部 貴子 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (10437288)
五條堀 淳 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 研究員 (00506800)
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Keywords | ゲノム不毛地帯 / subterminal satellite / 染色体 / 染色体顕微切断法 / ゲノムデータベース解析 / 連鎖不平衡 / アフリカ類人猿 / 霊長類 |
Research Abstract |
チンパンジーのRCROが介在する領域VIIq31の染色体断片を、染色体顕微切断法でプローブ化し、原猿からヒトまで20種の霊長類の染色体上の局在部位を解析したところ、その領域は他領域と比べると、有意に安定しいて遺伝子数が少ないにも関わらず、進化的に安定した部位であることが明らかになった。さらにVIIq31のRCROはアフリカ類人猿3種の多くの染色体領域に存在することが観察された。データベース解析による配列比較においても、10種の霊長類においてVIIq31が他領域よりも安定あることをしめした。これらのデータを論文としてまとめた。細胞分裂時に非相同染色体間でDNA断片が移動する現象を可視化するための装置、培養細胞イメージング装置を設置し、分裂動態を観察する方法を確立した。RCROの構成DNAの一員であるsubterminal satellite(StSat)をゲノム配列データベースから配列を抽出し、比較配列解析をおこなったところ、アフリカ類人猿3種において共通祖先から派生したことが明らかになり、ヒトでStSat配列が消失したことを明確にした(論文として出版)。ヒトとチンパンジーの連鎖非平衡ブロックの大きさを比較する目的で、チンパンジーの1塩基多型(SNP)データの蓄積を試みた。チンパンジーゲノムの中で非コーディング領域を中心に20kbの領域を約20カ所無作為に抽出した。それぞれの20kbの領域の中に効果的にPCR用のプライマーを設計し、PCRダイレクトシークエンシング法によりチンパンジー集団中のSNPの多型頻度を求め、連鎖不平衡の程度を推定する事とした。現在チンパンジー24個体についてシークエンス作業中であり、作業後は得られたシークエンスデータを基に連鎖不平衡の程度の推定を行う。
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Research Products
(12 results)