2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22248041
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
澁谷 直人 明治大学, 農学部, 教授 (70350270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賀来 華江 明治大学, 農学部, 教授 (70409499)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | パターン認識受容体 / 植物免疫 / シグナル伝達 / エリシター / キチン |
Research Abstract |
イネのキチン受容体であるCEBiPのリガンド認識、受容体活性化機構を調べるため、まず、CEBiP細胞外ドメインに存在する3つのLysMモチーフのどの部分にキチンオリゴ糖結合部位があるかを調べた。それぞれのLysMモチーフをキチン結合性のないCEBiPホモログの対応する部分と置換したキメラ分子の解析などから、結合部位は中央部のLysMモチーフに存在することを明らかにした。さらに、CEBiP細胞外ドメイン存在下におけるキチンオリゴ糖のSaturation Transfer Difference NMRの結果から、CEBiPとの結合に関わるエピトープをマッピングした。この結果とCEBiP細胞外ドメインの分子モデリングから、1分子のキチンオリゴ糖の両側の分子表面に2分子のCEBiPが結合して2量体形成することを明らかにした。これまでに得られた、キチンオリゴ糖存在下でCEBiPとOsCERK1受容体キナーゼが複合体を形成するという知見を総合すると、イネキチン受容体では、まず2分子のCEBiPが1分子のキチンオリゴ糖に結合することで2量体形成し、これが引き金となってOsCERK1を含む受容体複合体を形成し、OsCERK1の自己リン酸化、活性化につながると考えられた。これらの結果はリガンド結合分子と膜貫通型受容体キナーゼからなる複雑な受容体系の活性化機構解明に重要な手がかりを与えるものと考えられる。 一方、受容体活性化にともなう受容体キナーゼの自己リン酸化に関しては、シロイヌナズナCERK1細胞内ドメインのin vitroリン酸化実験から合計40カ所のSer/Thr/Tyrリン酸化部位を同定し、それらをAla/Phe置換した変異体を用いた相補実験、機能解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初目的としたそれぞれの課題について、重要な知見が得られてきている。とくに、キチン受容体の構造と機能、リガンドによる受容体活性化機構に関しては、極めて重要な成果が得られている。また、受容体活性化に伴う自己リン酸化部位の同定、機能解析や、受容体と相互作用し、下流のシグナル伝達で重要な機能を果たすと想定される分子の解析も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に当初計画に基づいて研究を推進するが、受容体複合体形成・活性化機構の解析や、受容体細胞内ドメインの自己リン酸化部位の機能解析、受容体相互作用因子の同定と機能解析を中心に研究を進める。また、得られた成果の論文化の促進など情報発信に努める。
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Research Products
(25 results)
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[Presentation] Chitin Receptors in Plant Immunity2012
Author(s)
Naoto Shibuya, Hanae Kaku, Tomonori Shinya, Takeo Shimizu*, Tomomi Nakagawa, Noriko Motoyama
Organizer
XVth International Congress on Molecular Plant-Microbe Interactions
Place of Presentation
京都
Year and Date
20120729-20120802
Invited
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