2012 Fiscal Year Annual Research Report
OMRIを用いた酸化ストレス疾患モデルにおけるレドックス動態の画像解析研究
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22249003
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内海 英雄 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 特任教授 (20101694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 和洋 九州大学, 先端融合医療創成センター, 教授 (10271115)
山田 健一 九州大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (60346806)
兵藤 文紀 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 准教授 (10380693)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 薬学 / 生物物理 / 生体分子 / 可視化 |
Research Abstract |
多くの疾患原因・進展には、フリーラジカルが関与する。本年度は、胃潰瘍および潰瘍性大腸炎モデル動物を作成し、その酸化ストレスの機序について、レドックス変動を検出できる化合物を数種合成し検討した。ニトロキシルラジカル投与時の胃腔内OMRI画像から減衰速度を算出した。その結果、関節炎(AA)+インドメタシン(IND)処置群でのみ、いずれのニトロキシルラジカルでも減衰速度が亢進した。さらにこれらニトロキシルラジカルはいずれも胃潰瘍を有意に抑制した。一方で、ニトロキシルラジカル投与後の病態関連物質の変動を解析した。その結果、いずれのニトロキシルラジカルもPGE2およびTNF-α産生に対しては影響を与えなかった。しかし、TEMPOLは過酸化脂質量とIL-1βに、化合物1は過酸化脂質量、IL-1βおよびCINC/gro に対し抑制効果を示した。化合物3は、いずれにも影響しなかった。以上の結果より、OMRI測定を行うことで、AA+IND群でのみ画像輝度の減衰速度が亢進し、また胃潰瘍抑制効果を示したことから、関節炎ラットのインドメタシン惹起胃潰瘍モデルの生体内でレドックス変動が生じており、疾患に密接に関与していることが示唆された。一方、精神疾患と脳のレドックス変動を明らかにするため、統合失調症モデルマウスにおける脳内レドックス解析を試みた。銅キレート剤cuprizone投与マウスは連日投与により統合失調症に類似した表現形を示すため、統合失調症モデルの一つとされている。今回、本モデルマウスを用いて、脳内酸化ストレス動態の変化とその抗精神病薬の影響を調べた。OMRIを用いた解析により、Cuprizone投与1週間後から脳内酸化ストレス動態の変化を有意に認めており、特定の抗精神病薬(論文投稿前のため未公開)を同時投与することにより、その影響を抑制することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(35 results)