2012 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変マウスを利用した損傷乗り越え型DNAポリメラーゼの機能解析
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22249005
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
花岡 文雄 学習院大学, 理学部, 教授 (50012670)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 損傷トレランス / 損傷乗り越え複製 / TLSポリメラーゼ / DNAポリメラーゼκ / REV1 / ノックアウトマウス / (6-4)光産物 / 突然変異 |
Research Abstract |
研究代表者は、DNA損傷トレランスにおける複数の損傷乗り越え型DNAポリメラーゼ(TLSポリメラーゼ)の機能を明らかにするために、TLSポリメラーゼ遺伝子の改変マウスを利用して、以下の研究を進めた。 (1) PolκとREV1との相互作用の紫外線感受性における役割:これまでの研究 で、Polη・Polι・Polκの三重欠損MEFは、Polη・Polι二重欠損MEFやPolκ欠損MEFに比べて紫外線感受性が極めて高いことを見出している。そこでPolκの紫外線損傷に対する抵抗性のメカニズムを調べるために、Polκ欠損MEFに野生型PolκとREV1と結合出来ない変異型Polκを発現させ、紫外線感受性を比較した。その結果、野生型Polκの発現で紫外線感受性は完全に相補されたが、変異型Polκの発現では全く相補出来なかった。このことはPolκがREV1との相互作用を介して紫外線損傷のTLSに関与することを示している。 (2) Polκが(6-4)光産物のTLSに働く可能性の検討:これまでの研究から、Pol κが紫外線による突然変異の抑制に働いていることが示唆されたので、Polκが(6-4)光産物のTLSに働く可能性について検討した。化学合成した(6-4)光産物を部位特異的に持たせたプラスミドを細胞内で複製させ、複製産物を回収して損傷に対して取り込まれた塩基を解析するという実験を行った。その結果、野生型MEFよりもPolκ欠損MEFは(6-4)光産物の3’ Tに対する誤った塩基の取り込みが多かった。このことは、Polκが(6-4)光産物の3’ Tに対する正しい塩基の取り込みに少なくとも部分的に関与することを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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