2012 Fiscal Year Annual Research Report
発生・病態における肝幹細胞を中心とする細胞間相互作用
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22249011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮島 篤 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (50135232)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 細胞分裂 / 細胞肥大 / 細胞周期 / FGF / 幹細胞 |
Research Abstract |
DDC投与等による肝障害時に門脈周囲に肝前駆細胞(oval cell)が出現するが、我々はすでに、DDC投与により門脈周囲にThy1陽性細胞が増殖し、それがFGF7を分泌することで肝前駆細胞が増えることを見いだしている。この点をさらに遺伝子改変マウスを用いて詳細に検討し、oval細胞の出現にはFGF7が必須であること、oval細胞は肝障害からの回復に重要であることを明確に示した。 マウスでは、肝臓の70%を切除しても1週間程度で元の肝重量に回復する。この肝再生過程においては、肝幹/前駆細胞は関与せずに、残存する肝細胞が分裂すると一般には考えられている。しかし我々は、この再生は単純な残存肝細胞の分裂ではなく、細胞分裂とともに肝細胞の肥大化が再生に重要であるとの結果を得ている。そこで、肝再生時における肝細胞の肥大化、細胞周期、核分裂などを詳細に解析した。30%部分肝切除では、細胞肥大のみで肝臓は再生すること、70%部分肝切除においてもまず細胞肥大が起こり、細胞増殖はその後に始まることが明らかになった。したがって、細胞肥大が肝切除からの修復には重要であることが示された。さらに、70%部分肝切除後に、細胞周期に入った肝細胞の一部のみがM期に入るために、ploidyが増大することが明らかとなった。また、2核の肝細胞が選択的に分裂することなど、肝再生過程における肝細胞の特徴的な細胞周期制御が明らかとなった。 オンコスタチンM受容体欠損マウスは肝障害に対する感受性が高く、さらに高脂肪食により肥満/脂肪肝になる減少を詳細に解析し、OSMはマクロファージのフェノタイプをのM1からM2へとスイッチすることを示唆する結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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