2013 Fiscal Year Annual Research Report
年齢推定および外見推定マーカーを利用した該当者絞込み指標による個人識別の高度化
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22249023
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
安田 年博 福井大学, 医学部, 教授 (80175645)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 個人識別 / 年齢推定 / 外見推定 / 転写抑制因子 / RhitH / 遺伝子改変マウス / 臓器重量相関遺伝子 / DNase I |
Research Abstract |
1. マウス年齢依存性転写抑制因子regulator of heat-induced transcription (Rhit)の生理的機能を解明するため、前年度作製したRhit-/Rhit-マウスの表現型解析を行った。その結果、①腎におけるmRNA発現をmicroarray法によって網羅的に比較したところ、36種類の高発現と45種類の中等度発現上昇、および48種類の発現減少を示す遺伝子群が明らかとなった;②Rhit-/Rhit-マウスでは腎小体の軽微な発達不全、精巣における軽微な限局性精細管萎縮などが観察されたが、顕著な病理組織学的病変は認められなかった;③血液生化学的検査から、Rhit-/Rhit-マウスでは正常マウスに比較してアミラーゼやリパーゼなどの活性レベルの上昇が認められた。 2. RhitHの生理的役割を解明する一環として、遺伝子発現抑制に直接関与するzinc fingerドメイン内に座位する非同義置換型SNP(6座位)に着目し多集団における分布調査と遺伝子型―活性相関解析を実施した。SNP p.Cys461Serなどは発現抑制効果を減弱させたが、これらのfunctional SNPsは多集団においてmono-allelicな分布を示した。従って、RhitHの機能を低下させるSNPは遺伝的多様性に乏しいことが明らかとなった。 3.これまで報告された身長関連遺伝子(97座位)が身長以外の様々な身体所見と相関があるか網羅的に解析した。その結果、ERAP1 (SNPrs274349)などが心重量に、MTNR1B (rs10830963)などが肝重量に有意な相関を示すことが明らかとなった。 4. 年齢依存的に活性変動するDNase IとDNase 1L3について、loss-of-functionを惹起する11座位と2座位のfunctional SNPsをそれぞれ同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の理由から、「おおむね順調に進展している」と判断した。 ①本研究の遂行によって、関連研究を含めその成果を10報の査読ある欧文学術雑誌に公表した。 ②年齢依存的遺伝子発現抑制因子Rhitの生理的役割を解明する一助となる遺伝子改変マウスの表現型解析が進展した。 ③外見関連遺伝子を検索する過程で、身長以外の身体所見と関連する遺伝子群が新規に同定された。 ④年齢依存的変動を示すDNase familyについて、その病態遺伝学的関与を解明する一助となる、loss-of-functionを産生するfunctional SNP群が同定された。
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Strategy for Future Research Activity |
①Rhit遺伝子改変マウスの表現型解析を継続することとしている。 ②M-LPの生理的機能を解明するため、抗酸化作用への関与や相互作用分子の同定など細胞生物学的解析を行うこととしている ③外見推定として、これまで3種類の身長関連遺伝子について研究成果を公表したが、身長を含め様々な外見に関連する遺伝子が報告されている。そこで、それらの日本人集団における関与を明らかにするため、日本人集団を対象として、遺伝子型―外見相関の解析を継続することとしている。 ④年齢推定マーカーとなる新規な年齢依存性生体分子や遺伝子を同定するためには異なる年齢層の試料が不可欠であり、前年度に続き連携研究者に採取を依頼し、収集を進める。 ⑤平成26年度は最終年度にあたり、これまでの研究成果をまとめ積極的に公表することとしている。
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Research Products
(19 results)