2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22249024
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福土 審 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80199249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 素 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70323003)
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Keywords | 脳腸相関 / 過敏性腸症候群 / CRH / 消化管知覚 / 消化管運動 / 脳画像 / CRH-R1 / α-helical CRH |
Research Abstract |
過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome;IBS)は慢性で繰り返し生じる腹痛と便通異常を主体とする症候群であり、脳腸相関の異常を呈する代表疾患である。われわれは、脳の特定部位でcorticotropin-releasing hormone(CRH)を中心とする神経伝達物質が放出され、中枢神経機能を変化させることがIBSの病態の本質にあると仮説づけている。この仮説を動物実験とヒトで検証することを目的とする。(1)動物:ラット大腸内にミニバロスタットカテーテルを挿入し、圧インフレータに接続して膨張、弛緩を繰り返し、大腸伸展刺激を統制して加えた。この時の室傍核c-Fos、CRH活性を評価し、選択的CRH-R1拮抗薬のこれらに及ぼす影響を分析した。(2)ヒト:対象を健常成人、IBS患者とした。方法は、検査日にバロスタットカテーテルを大腸に留置する。被験者を東北大学行動医学生理検査室あるいは東北大学核磁気共鳴検査(MRI)室でベッド上安静とした。バロスタットを圧インフレータに接続したコンピュータで大腸伸展刺激を統制して与え、順序をランダムにしたCRHもしくはplaceboを投与した群の画像分析を行った。また、脳波計と心電計に刺激信号を入力し、内臓知覚大脳誘発電位・心電図波形を記録するとともに、経頭蓋磁気刺激検査(TMS)と脳のMRIを行った。動物で大腸伸展刺激による室傍核CRHニューロンの活性化とCRH-R1拮抗薬によるその抑剃効果が得られた。ヒトではCRH投与あるいは経頭蓋磁気刺激による内臓知覚、情動と消化管運動の変容所見が得られた。初年度に続いて仮説を支持する所見が得られ、今後の展開が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東日本大震災があったにも関わらず、研究は堅調に進んでおり、仮説が証明されてきている。論文が専門誌に掲載されるだけでなく、本研究には社会的な関心が寄せられ、社会に対する研究費使用の説明責任を果たしていると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の速度で研究を進めて行けば、目標を十分に達成できるものと見込んでいる。
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Research Products
(6 results)