2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトES/iPS細胞を用いた先天性遺伝性疾患の病態解析と新規治療法の開発
Project/Area Number |
22249042
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中畑 龍俊 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点教授 (20110744)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 潤 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (90535486)
丹羽 明 京都大学, iPS細胞研究所, 助教 (20546999)
大嶋 宏一 京都大学, iPS細胞研究所, 研究員 (60525377)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 遺伝性疾患 / iPS細胞 / 遺伝子改変 / 疾患解析 / NOGマウス / 疾患特異的 / 創薬 |
Research Abstract |
遺伝性疾患を持つ患者の皮膚や血液より誘導したiPS細胞(疾患特異的iPS細胞)は、患部を含むすべての組織に分化可能なことから、その疾患の病態解析や創薬、治療法開発に極めて有用であると考えられる。 本研究では、疾患特異的iPS細胞の標準化を行うとともに、種々の細胞系列への適切な細胞の分化系を構築しその応用により、各種遺伝性疾患のiPS細胞を用いた病態解析を行い、今まで知られていなかった新たな知見を得ることを目的として行われた。 Kostmann 症候群、Chediak-東症候群(CHS)、CINCA 症候群、脊髄性萎縮性筋委縮症(SMA)などの患者からiPS細胞を樹立し、病態解析を行った。一方、Fanconi 貧血、細網異形成症患者からは通常の方法ではiPS細胞は樹立できなかったためエピゾーマルベクターを用いて線維芽細胞段階で一過性に遺伝子を修復後、iPS細胞の樹立を試み成功した。樹立されたiPS細胞の機能解析を行うため、様々な細胞系列への分化系を構築した。血球系においては造血発生過程を反映すると共に正常な機能を持った血球として赤血球、好中球、巨核球、単球・マクロファージ・樹状細胞、Tリンパ球、マスト細胞等様々な細胞に分化できることが確認された。体細胞モザイクでCIAS1遺伝子異常を持つCINCA症候群の患者からwild typeとmutant typeの両方のiPS細胞が樹立され、両者から分化させた単球・マクロファージの機能の違いの解析が行われた。変異NLRP3を持つ細胞のみがLPS単独刺激で過剰なIL-1bを産生するという特徴的な表現型を示すことを確認した。この細胞を用いて、新規NLRP3インフラマソーム抑制薬をスクリーニングするための実験系を構築した。CHSにおける好中球の巨大顆粒、SMAでは運動神経の危弱性などiPS細胞由来の細胞における表現型が確認された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(43 results)