2012 Fiscal Year Annual Research Report
G蛋白質共役型受容体を標的としたくも膜下出血後脳血管攣縮に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
22249054
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 富男 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10134561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 昌弘 九州大学, 大学病院, 講師 (50380621)
吉本 幸司 九州大学, 大学病院, 講師 (70444784)
吉川 雄一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (80423515)
中溝 玲 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80529800)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | くも膜下出血 / カルシウム感受性 / 脳血管攣縮 |
Research Abstract |
(1)ウサギくも膜下出血モデルより脳底動脈を摘出し、MYPT-1およびCPI-17の発現をウェスタンブロット法により定量評価したところ、いずれの分子もSAH後に有意に発現が亢進することが明らかとなった。また、MYPT-1(T696, T853)およびCPI-17(T38)のリン酸化レベルを測定したところ、SAH後に、T853、T38のリン酸化レベルが有意に上昇することが明らかとなった。以上の結果から、SAH後の脳血管では、ROCK2およびPKCαの発現亢進、MYPT-1(T853)およびCPI-17(T38)のリン酸化上昇を介したMLCPの抑制によりCa感受性が増大し、血管反応性が亢進している可能性が示唆された。 (2)SAH後のウサギ脳底動脈において、ET-1収縮におけるCa感受性増大メカニズムを検討した。ET-1刺激後、0、1、5、20分におけるMYPT-1(T696)、MYPT-1(T853)、CPI-17(T38)のリン酸化レベルを測定したところ、CPI-17(T38)はET-1刺激1分後の早期をピークにリン酸化レベルの急速な上昇を認めた。このリン酸化は、対照モデルでは一過性であったが、SAHモデルでは持続性であった。MYPT-1(T696)は、ET-1刺激後、対照モデルではリン酸化レベルの上昇を認めなかったが、SAHモデルでは刺激5分後をピークとする持続的なリン酸化上昇を認めた。MYPT-1(T853)は、ET-1刺激後、対照モデルでは刺激5分後をピークとする一過性のリン酸化上昇を、SAHモデルでは刺激後経時的に上昇する持続的なリン酸化上昇を認めた。以上の結果から、SAHの脳血管におけるET-1に対する収縮反応性亢進に、MYPT-1のリン酸化、CPI-17のリン酸化を介したCa感受性増大が関与している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)